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日本代表 3か月前

サッカー日本代表は敗戦から何が変わったのか? 「虎穴に入らずんば…」的マネジメント【アジアカップ2023現地取材コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

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 サッカー日本代表は24日、AFCアジアカップカタール2023グループステージ第3節でインドネシア代表と対戦し、3-1で勝利した。ロングボールに苦戦して敗れたイラク代表戦から、日本代表は何を変えたのか。ここまでの日本代表の戦いを選手たちの証言をもとに振り返る。(取材・文:加藤健一【カタール】)


サッカー日本代表が施した縦と横の修正

サッカー日本代表の森保一監督と遠藤航
【写真:2024 Asian Football Confederation (AFC)】

 1-2で敗れたイラク代表戦から中4日、日本代表は見事に弱点を修正してインドネシア代表を圧倒した。3得点という数字が物足りないと感じるほど、日本代表はインドネシア代表を真綿で首を絞めるように苦しめていった。

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 21日には全体ミーティングで選手たちから多くの意見が出たという。「今までそんなに意見が出なかったというか、コーチ陣が話していることを聞いてミーティングが終わることが多かった。でも、今日はディスカッションというか選手たちも話した」と遠藤は21日の練習後に話していた。

 このミーティングを境に、選手たちに共通認識が生まれたように見える。インドネシア代表戦で顕著だったのはディフェンスラインの高さだった。ともに今大会初先発となった冨安健洋と町田浩樹は、頻繁に周囲に声をかけてラインを高く保ち続けた。谷口彰悟と板倉滉が先発した2試合とは異なり、日本代表は90分を通して積極的なラインコントロールを実践していた。

「できるだけ前で潰そうという意識はあった」と振り返るのは町田。冨安も「後ろの選手から(前の選手に)行っていいよと言う姿勢と声を見せないといけなかった」と話す。

 実際に日本代表がボールを失った際、相手のボールホルダーに日本代表の選手が素早く寄せるシーンがこの試合では目立った。カウンターで危険なシーンになる1つ前のプレーでうまくファウルしてプレーを止めるなど、中盤やディフェンスラインの選手たちの個人戦術のレベルの高さも際立っていた。

 もう1つの修正はチームミーティングでも話題に挙がった「横のスライド」。その修正はインドネシア代表戦のピッチに表れていた。左サイドバックで起用された中山雄太は機転を利かせていた。

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