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コラム 2年前

川﨑颯太が払拭した苦い記憶。「京都サンガでのチャレンジが活きた」サッカーU-23日本代表の理想と現実の狭間で【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by AFC

「悔しさを晴らすのは…」「曺さんになんて言われようと自分としては…」



「だいぶしんどい展開になりそうだったけど、自分たちはベンチからの声を絶やさなかった。プレーしていた選手も内心では焦っていたかもしれないですけど、自分たちのサッカーを信じて最後まで突き進んでいけた。みんなで勝ちたいという気持ちがみんなを1つにさせてくれましたし、勝利に結びついたと思っている」

 その後、U-23日本代表は木村誠二のゴールで試合を振り出しに戻し、延長前半に細谷真大のゴールで再逆転に成功。川崎はその数分後にピッチに立ち、ダメ押しの4点目を奪ったU-23日本代表はベスト4進出を決めている。

 マリ戦の雪辱を果たした安堵感、パリ五輪出場を決められた喜び、その大会で序列を覆すことができなかった悔しさが入り混じった3週間を経て、川﨑は京都に戻る。帰国から中1日でFC町田ゼルビアとの一戦を迎えることになるが、「曺さんになんて言われようと自分としては出るつもり」と言い切る。

「こっち(アジア杯)での悔しさを晴らすのはJリーグしかない。パリに向けて大きくなっていきたい」。マリ戦の悔しさがアジアカップの活躍につながったように、アジアカップで主力を張れなかった悔しさは、川﨑が成長するためのエネルギーになるはず。それがひいてはパリ五輪でU-23日本代表の躍進へと変換されるかもしれない。

(取材・文:加藤健一)

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【了】

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