「選手としての価値も無い」一番に求められるのは…
今シーズンの磐田にあまり無かった中央を破るゴールで、得点を決めたジャーメインも「そんなに練習で多くやってる訳じゃないですけど、ああいう抜け出す感覚とか持ってる選手なので、逆にそういうのが見えたと思うので。自分が欲しいタイミングで出してくれた」と渡邉の縦パスを称賛する。
その渡邉は「これまでFWで受ける側が多かったですけど、(古川)陽介から良いボールを受けられて、ちょっと前のスペースが空いていたので。パスコースさえしっかりイメージして前を向けば、必ずジャーメイン選手も動き出してくれる」と語る。
結果的に土壇場の同点アシストという形で磐田を危機から救ったが、やはり一番に求められるのはストライカーとしてのゴールだ。渡邉は前からの守備など、横内昭展監督に求められるタスクをこなしながら「毎試合、毎試合、どんな出場時間であろうと、そこで自分の特長を出して結果を出さないとチームの結果に直結しないですし、自分自身の選手としての価値も無い」と主張する。
渡邉は2019年にJ3のアスルクラロ沼津でJリーグのキャリアをスタートさせた。そして4年目の夏に、同じ静岡県を本拠地とする藤枝MYFCに移籍。当時はJ3だった藤枝のJ2昇格に貢献すると、昨年は初挑戦となるJ2で第14節までに13ゴールを記録した。その得点力を買われてJ1のセレッソ大阪にステップアップの移籍を果たしたが、なかなか出場チャンスが得られずに、今シーズンは無得点だった。そうした状況で、夏に磐田からオファーを受けた。
渡邉は加入にあたり「なかなか試合に出られていない自分を戦力として必要としてくれた。自分にとって、ジュビロ磐田にとって、この選択が間違いじゃなかったことを、ピッチの上で、そしてチームの結果で証明してみせます」と語り、静岡で3クラブ目となる新天地での並々ならぬ気持ちを表していた。自分が磐田に来たことの意味については「勝つことにこだわる」姿勢であることを強調する。