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Jリーグ 2か月前

「良さが消えていた」橋本健人に気づきを与えた言葉。アルビレックス新潟で築く関係性「やめちゃったらもったいない」【コラム】

シリーズ:コラム text by 野本桂子 photo by Getty Images

「馴染みやすくなった」橋本健人を助けた言葉

 7月、徳島ヴォルティスから完全移籍で加入した左サイドバックは、賢さと攻撃参加が持ち味。同じく左利きで同じポジションの主将・堀米悠斗と競い合い、高め合いながら、出場を重ねている。

 今季加入した徳島では、開幕戦から24試合で21試合に出場し、1得点3アシスト。一時は最下位に低迷し、監督交代も行われたチームの中で、サマーブレイクまでに10位へと押し上げる力となっていた。この活躍が「本職の左サイドバックがもう1人ほしい」(寺川能人強化部長)と考えていた新潟の目に止まり、J1で挑戦することを選んだ。

 加入会見で「徳島で試合に出て、活躍していた自負はあります。ゆっくり慣れようとか、そういう気持ちはまったくない。力になるために来たので」と話していた通り、移籍後、驚くほど早く新潟に馴染み、ここまで出場したリーグ戦4試合で2得点をアシストしている。いずれも、橋本の代名詞とも言える正確なクロスからだった。

 過去、プレーしたことがあるのは、レノファ山口FCでチームメイトだったGK吉満大介のみ。ほぼ初めてやる選手ばかりという環境に飛び込んだ形だった。加入後、まずは仲間のプレーの特徴を知ること、自分のプレーの特徴を知ってもらうことに努めた。練習以外の時間は、とにかく過去の試合映像を見て、理解も深めた。ピッチでの実戦練習で助けになったのは、ライバルでもある堀米の言葉だった。

「新潟に来て最初の方は、自分の良さが消えていたんです。チームにフィットするためにやるプレーと、自分の良さを出すプレーのあんばいが分かっていなかった。そのときに、ゴメスくん(※堀米の愛称)が『もうちょっとクロスを上げた方がいいんじゃない?』と言ってくれたこともあって、チームに馴染みやすくなったと思います」(橋本)。

 これについて、堀米は明かす。

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