「今度は自分が刺激を与えられるように」。名和田がライバル視する選手とは
【写真:Getty Images】
名和田にとって心強いのは、やはり10代でブレイクした宇佐美が身近にいること。宇佐美もユースからトップに上がって2年目だった2010年に26試合出場7ゴールという傑出した働きを見せている。
当時の彼は17歳から18歳になったところ。今の名和田より1つ若かったのである。その後、宇佐美はドイツに2度の移籍を経て、日本に戻ってきたが、Jリーグで実績を積み上げて海外へ羽ばたくというのは名和田にとっても理想のルート。学ぶべきことは少なくないのだ。
「宇佐美さんはJリーグを代表している選手。そういう選手が近くにいるので成長できるチャンスだと思います。自主練とかでシュートのアドバイスをもらったりしてますけど、いろんないいものを盗んで成長につなげたいですね。自分のボールを持った時の技術や相手を剥がしてシュートという部分はプロでもやっていけるところかなと感じるので、そこをより伸ばしていきたいと考えています」と名和田は神妙な面持ちで言う。
宇佐美やウェルトンらに囲まれる中、若きアタッカーが目に見える結果を残してくれれば、ガンバは坂本の穴を埋めるだけでなく、より上のステージを狙っていけるはず。彼自身の価値を高めることもできるだろう。
本人としては、やはり同期の高岡に負けたくないという気持ちはひと際強い。高岡とはつねに年代別代表で共闘し、1年前の同時期には一緒に浦和レッズに練習参加していたほどだ。
その後、高岡はサウサンプトン行きを選び、名和田は国内に残ることになったわけだが、その決断が正しかったことを実証しなければならないのだ。
「伶颯に対するライバル意識はもちろんあります。本当にいろんな人たちから刺激をもらっています。今度は自分が刺激を与えられるように頑張っていきたい。Jを選んでよかったと言わせたいです」
こう目を輝かせた名和田。同時期に加入した奥抜侃志らとともにガンバに新たな風を吹かせること。それが彼に託された重要命題だ。18歳の高卒新人には、年齢に関係なくクレバーかつ躍動感あふれるパフォーマンスで敵に脅威を与え、ガンバの新たな得点源になってほしいものである。
(取材・文:元川悦子)
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