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Jリーグ 2か月前

【浦和レッズ戦術分析コラム2】スコルジャ監督は何を変えたのか? 「連携も取りやすい」修正の過程に迫る

シリーズ:戦術分析コラム text by 編集部 photo by Getty Images

いずれにせよ課題は変わらないのだが…

 全体的に好転してきたのは初勝利を挙げた第5節のファジアーノ岡山戦からだが、第6節の鹿島戦で勝利を逃したのはもったいないところだった。首尾よく先制したゲームで、同点ゴールが必要な相手の状況を利用しつつ2点目を奪う、あるいは時計を味方につけながら試合を締めくくるところは課題になるだろう。

 いずれにせよ、スコルジャ監督の率いるチームが得点力を課題にしているのは23年、24年の9月以降と変わらず、特に昨季の残り10試合から今季の6試合を合計した16試合で10得点と、試合数を大きく下回っている事実はあり、昨年11月のサンフレッチェ広島戦をのぞいて複数得点がないというのは深刻な得点力不足だと言える。

 アタッキングサードに入ってから、フィニッシュを行う選手が前の空いた良い状態でシュートを放つ回数が少なく、決定力というよりも攻撃力が不足している感は否めない。しかし、前述したとおりに後方からの前進に改善がみられていることから、最終的な少数ユニットでの連携向上や個々のコンディション向上などで解決に向かうことも期待される。

 3月28日のセレッソ大阪戦から、約4週間で7試合を消化する過密日程になる。渡邊凌磨が復帰できる見通しなのは心強いが、選手を入れ替えながら改善されてきた質を維持できるかどうかもポイントになりそうだ。

(取材・文:編集部)

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【了】
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