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Jリーグ 8か月前

「このクラブも…」大分トリニータ、榊原彗悟が変えたい現状。J1強豪にいたからこそ分かること「マリノスの時は…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「うまくパスを…」テクニック溢れるお膳立て

 今シーズンは開幕からコンスタントにフル出場し、3月16日のレノファ山口FC戦で今季初ゴールを奪ったが、「自分としては得点力が足りない」とややフラストレーションを抱いている様子。大宮戦ではよりゴールに絡む意識を鮮明にしていく必要があった

 この日の大分はそういった意識がチーム全体に感じられ、立ち上がりから大宮を一気に押し込んだ。基本布陣は3-1-4-2だが、攻撃時は4バックに可変する戦いが奏功し、いい形の組み立てが見られ、榊原自身も積極的にシュートを放った。

 彼らの攻撃が結実したのが、20分の先制点。中盤でボールをカットすると、野村直輝から榊原へとつながり、背番号「25」は目の覚めるようなスルーパスを左の大外を走っていた伊佐へ供給。そこから中央に折り返したところに有馬が詰め、左足でネットを揺らした。

 榊原自身も「うまくパスを出せたかなと思います」と目を輝かせたが、テクニック溢れるお膳立ては大いに光った。

 だが、直後に一瞬のスキが生まれてしまうのが今の大分。相手GKのロングフィードから豊川雄太の一撃を食らい、瞬く間に追いつかれてしまう。シュート数で大きく上回った大分にしてみれば、前半終了の段階で1-1のスコアは納得いかなかったに違いない。

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