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Jリーグ 8か月前

「代表には戻れない」ガンバ大阪、満田誠は厳しい現実を誰よりも理解している。「課題なのかな…」いま思うことは【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「それを出さない限りは代表には戻れない」

「自分のポジション上、結果や数字が求められるので、それを出さない限りは代表には戻れない。そこを出しつつ、プレーのクオリティを上げていけば、自ずとそこに近づけるのかなという気がします。

 だからこそ、まずは数字や結果にこだわっていくことが大事。今日みたいな展開でもイッサムや(ファン・)アラーノたち攻撃陣との距離感をよくして、攻撃にかける枚数を増やしながらやっていければいいと思います」と満田もやるべきことを明確に見据えていた。

 幸いにして、ガンバには遠藤保仁、明神智和というワールドカップ経験のあるコーチがいる。広島時代も昨季引退したばかりの青山敏弘コーチらがアドバイスを与えてくれたが、遠藤・明神両コーチとの出会いによって、満田はさまざまな気づきがあるようだ。

「ヤットさんは試合中に上から見ているので、主にポジショニングの部分を言ってくれます。『相手がこう来るなら、こう取ればもっといい動きができる』といったことを言ってくれるので、自分のプラスになっています。ミョウさんは練習中に近くで指示をしてくれる。貴重な経験をしてきた人たちの話を聞きながら、よりよい最適解を見つけていければいいですね」と彼は言う。

 フットボーラーというのは、もがき続けることでしか正解を見出せないもの。それは目下、戦列を離れている先輩・宇佐美貴史も同様だろう。宇佐美も遠くない時期にピッチに戻ってくる見通しで、満田との共存も実現するはずだ。

 2人が息の合った連係連動を見せてくれれば、ガンバの攻撃は必ず活性化する。そんな明るい未来を信じて、今は目の前の苦境を乗り越えていくしかない。

「自分のよさを出しながらゴール前に入っていくところが大事になってくると思うので、そこをどうやっていくのかですね。自分のエゴが出すぎてもよくないので、チームのバランス見ながら、フィニッシャーになれるポジションや場所にいることが今の自分の課題なのかなと思います」

 こう話す背番号「51」の冷静な判断力と高度な決定力に期待したいものである。

(取材・文:元川悦子)

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