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Jリーグ 2か月前

浦和レッズは何を変えたのか【1】松尾佑介と渡邊凌磨は慎重に見極める。不安定さを解消したのは…【戦術分析コラム】

シリーズ:戦術分析コラム text by らいかーると photo by Getty Images

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 4戦未勝利という最悪なスタートを切った今季の浦和レッズだったが、直近5試合は4勝1敗で3連勝と上昇気流に乗りつつある。マチェイ・スコルジャ監督のチームに、一体どんな変化が起きたのだろうか。選手起用と戦術的な変化に着目しながら、浮上の理由をひも解いていく。(文:らいかーると)


著者プロフィール:らいかーると

1982年、浦和出身。とあるサッカーチームの監督。サッカー戦術分析ブログ「サッカーの面白い戦術分析を心がけます」主宰。海外サッカー、Jリーグ、日本代表戦など幅広い試合を取り上げ、ユニークな語り口で試合を分析する人気ブロガー。著書に『アナリシス・アイ ~サッカーの面白い戦術分析の方法、教えます~』『森保JAPAN戦術レポート 大国撃破へのシナリオとベスト8の壁に挑んだ記録』がある。

浦和レッズが掴んだ「上昇のきっかけ」

浦和レッズFW松尾佑介とMF渡邉凌磨
【写真:Getty Images】

 昨季途中に監督に就任してからのマチェイ・スコルジャ監督の歩みは険しい道のりとなった。ボールを保持して試合のコントロールを目指すペア・マティアス・ヘグモ監督から、ボール非保持で試合のコントロールを目指すスコルジャ監督への交代劇は、ピッチの景色を一変させることになる。

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 どうせ散るなら戦って死のうの岡田武史監督の美学を言うまでもなく、相手にボールを持たせてそのまま負けていくスコルジャ監督からの景色は前監督とのギャップを強調する形となり、批判の声は試合を重ねるごとに大きくなっていった。

 残留争いに片足を突っ込みながらも、昨シーズンを乗り切ったスコルジャ監督。今年はチアゴ・サンタナをエースに据え、渡邊凌磨をセントラルハーフで起用する作戦でスタートダッシュを狙うものの、渡邊の負傷離脱によって、その後は試合内容も結果もいったりきたりするものとなってしまっていた。

 渡邊の負傷離脱が浦和レッズにとって致命的だった一方で、サンタナの離脱がチーム上昇のヒントになるのだがから、塞翁が馬である。結果の下振れが凄かったヴィッセル神戸が勝利を積み重ねているとは対象的に、浦和レッズの3連勝は結果が少し上振れしている印象があるが、上昇のきっかけをみんなで考えていくことが本稿の目的となる。

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