「チームというよりも個人が反省していかなければいけない」
巧みに体を入れ替えた畑は、ヴェルディのペナルティーエリア内へ攻めあがってきた奧埜博亮へボールを戻す。ボールはさらに、奧埜からペナルティーエリアの外へいたルイス・フェリッピへ。自分たちのゴールキックになると思い込んでいた分だけ、ヴェルディの選手たちも対応できない。
余裕をもった体勢から、フェリッピがワンタッチで利き足ではない左足を合わせたシュートがゴールに吸い込まれる。痛恨の2失点目を決められるまでの流れを、見つめるしかなかった森田は自らを責めた。
「ああいう場面での対応というものに、もっとうまくならなきゃいけない。ミスからの失点であり、そこは個人的なところなので、チームというよりも個人が反省していかなければいけない」
森田にとって節目となる一戦だった。先発に名を連ね、キックオフを告げる笛を聞いた瞬間に、Jリーグ通算200試合出場を達成した。初出場はヴェルディユースから昇格した2019シーズン。この日と同じホームの味の素スタジアムで75分から途中出場した、ツエーゲン金沢とのJ2リーグ第3節だった。
プロデビューを果たしてから2256日目。積み重ねてきた数字を、24歳の森田はこう振り返った。