「到底考えられなかった」。キャリアのターニングポイントは2023年
「J2リーグも含めての200試合出場ですけど、振り返ってみるとやはりいろいろなことを思い出しますし、この年齢で200試合に出られたのは自分にとって、すごく自信になっている」
内訳は2023シーズンまで5年間戦ったJ2リーグの155試合に対して、昨シーズンから舞台を移したJ1リーグが45試合。もちろん通過点となる数字だが、デビューから最初の3シーズンは2桁順位にあえぎ、城福浩監督が途中の6月から指揮を執った2022シーズンも9位だったJ2時代を森田は忘れていない。
「それ(J2の戦い)があったからこそ、自分はいま、J1で戦えているので」
ターニングポイントが訪れたのは2023年。引き続き指揮を執る城福監督から、キャプテンへの就任を打診された。当時の森田は22歳。逡巡した森田の胸中を、城福監督がこう慮ったことがある。
「彼のキャラクターからすれば、キャプテンに任命されるのは到底考えられなかったと思う」
幼少期を愛知県名古屋市で過ごした森田は、東京都内への引っ越しとともに、より高いレベルでサッカーを続けられる環境を求めてヴェルディのジュニアの一員になった。当時小学校3年生だった森田がアカデミーの一員になった2009シーズンから、ヴェルディはJ2の戦いから抜け出せなかった。
ヴェルディ川崎時代の栄光と東京ヴェルディ以降の苦難の歴史を、森田は何度も見聞きしてきた。