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Jリーグ 7か月前

東京ヴェルディの羅針盤となるために。森田晃樹には「チャレンジしてほしい」指揮官が示した揺るがぬ信頼と新たな注文【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

城福浩監督からの絶大な信頼。「Jリーグを見わたしても…」

「ヴェルディのアカデミーに入ったときから、大勢のOBの方々から『ヴェルディはJ1にいるべきチームなんだ』と教えられてきたというか、そのような話をずっと聞いてきました」

 これまでの記憶をたどる森田のなかで、ヴェルディへ抱く愛がどんどん強くなっていった。2022シーズンのオフには、他のクラブからのオファーに断りを入れている。シャイで寡黙な森田の背中が、チームが苦境に陥ったときの羅針盤になると信じて、城福監督がキャプテンを託した理由がここにある。

 2023シーズンのJ1プレーオフ決勝で清水エスパルスと1-1で引き分け、レギュレーションにより16年ぶりにJ1昇格を決めた直後。人目もはばからずに号泣した森田はこう語っている。

「僕だけの力じゃないですけど、僕がキャプテンという立場になったその年で、J1昇格を勝ち取れたのはすごくうれしい。このクラブにずっと在籍してきて、あと一歩の年もありましたし、先輩たちが悔しがる姿も見てきたなかで、長年の思いといったものが(涙として)あふれ出た感じです」

 J1リーグで6位と躍進した昨シーズンに続き、今シーズンも左腕に腕章を巻きながらヴェルディをけん引。節目の200試合出場を果たした森田に対して、城福監督は湘南戦後にこう語っている。

「私たちの言うところの『へそ』で、彼がボールを受けたときのクオリティーは非常に高い。バイタルエリアにおける守備でも、彼は球際という意味で非常に強い選手だし、その部分に関してはJリーグを見わたしても高いレベルにある。そこはこれからも示し続けてくれている選手だと思っている」

 変わらぬ信頼を寄せた指揮官は、森田がさらなる高みを目指すうえでの注文も忘れなかった。

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