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「ゴールデンボーイだからね」原康介は日々、武器を磨く。北海道コンサドーレ札幌で「やるべきことを感じれた」

text by 竹中愛美 photo by Editor

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北海道コンサドーレ札幌 原康介

【写真:編集部】

北海道コンサドーレ札幌の19歳・原康介の積極的な姿勢

 北海道コンサドーレ札幌は21日、今週25日のサガン鳥栖戦に向けてトレーニングを行った。前節のカターレ富山戦は試合終了間際の劇的な直接FKで3試合ぶりの勝利を挙げた札幌。このFKを獲得したのが原康介で、以前、岩政大樹監督に「持ってる選手」と言わしめたことがある。試合の流れを変えるような印象の原に意識していることを聞いた。

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「自分が出る場面は得点が必要だったりとか、そういう流れを変えたい場面だと思ってたので、自分が積極的にというか、自分がアクションを起こすことで流れを変えられたらなと思って入りました」

 その言葉通りのプレーだった。後半、札幌が1-1の同点に追いついた後、83分にピッチに送り込まれた原は積極的にゴール前へ向かうプレーを見せた。試合終了間際、近藤友喜のパスを胸で受け、PAへ仕掛ける。止めようとした相手DFはたまらず原を倒してしまった。ボックス手前中央という絶好の位置でのFK。このFKを青木亮太が正確なキックでゴールに沈め、逆転勝利へとつながった。

 わずか7分の出場だったが、強いインパクトを残した原。4月29日のV・ファーレン長崎戦でも途中出場ながら同点ゴールを叩き込んでいる。試合後の会見で岩政監督は、「持ってる選手だと思いますね。それって偶然ではなくて、やはりああいう入り込み方が非常に上手い」と原の特徴を認めている。

「自分の中で試合に入る前もそうですけど、ボールを持ったら仕掛けるとか、自分が求められてることを整理して慌てないように準備してピッチに入ってますね」と試合に途中から入るときの意識をこのように話してくれた。

 プロ2年目の19歳は今季5試合に出場し、そのすべてで途中出場とまだ先発の機会はないが、「もちろんスタメンで出たい気持ちもありますけど、与えられたポジションというか、役割を自分の中で100%で表現することを考えてやってる。出番が与えられてるので、自分なりの気持ちの作り方もそうですけど、良い準備ができてるのかなと思います」と途中出場でも自分に与えられた役割を理解し、自分と向き合っている。

 ピッチに立てないときでも、練習からやるべきことを自分の中で積み上げていくことが大事とし、トレーニングではサイドバックやボランチ、3バックの左ストッパー、シャドーもこなした。「見え方も変わりますし、自分の中でいろんな経験というか、ここでやるべきことみたいのを自分の中で感じれた」と自身の中で良い循環となったようだ。

「動き直しの部分もそうですけど、オブザボールのところを自分の中で意識してやってる。(岩政)大樹さんもそういうところを求めてるので、連続してボールに関わる部分は去年よりも成長してるかなと思いますね」と手応えも感じている。

 札幌の攻撃をより推進するアクセントになれるように、原は今後も練習から着実に励んでいく。「まずは自分が出た時間の中で結果を出すこともそうですけど、練習からもっともっと自分のレベルを全体的に上げていけたらなと思います」と言った後、具体的に1番レベルを上げたい部分は何かと聞くと、「まずは自分の強みのドリブルとか」と控えめながらも答えてくれた。

 取材中、原が獲得したFKを見事に決めた青木から通りすがりに「ゴールデンボーイだからね」と声をかけられ、「いいんですよ、もう言わなくていいです」と照れた期待の若手だが、自身の強みであるゴールの局面、仕掛けの部分や流れを変えるプレーにさらに磨きをかけたときには、札幌がシーズン前に掲げた目標達成に欠かせない攻撃のピースとなるだろう。

(取材・文:竹中愛美)
 

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【了】

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