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Jリーグ 2週間前

長谷部茂利監督の優秀さがわかる。川崎フロンターレ、最も大きな変化は「拒否反応」の有無【戦術分析コラム(1)】

text by 編集部 photo by Getty Images

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川崎フロンターレ 最新ニュース

 AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)で決勝進出を果たした川崎フロンターレは、過密日程の中で明治安田J1リーグでも7位と健闘している。長谷部茂利監督は川崎の何を変えたのか。前編ではプレッシングのメカニズムを中心に、その構造をひも解いていく。(文:らいかーると)

川崎フロンターレFWマルシーニョ、MF家長昭博
【写真:Getty Images】

川崎フロンターレ、最大のサプライズ

 外国籍枠がなくなり、サウジアラビアでの集中開催という圧倒的なアウェイのなかで、準優勝までたどり着いた川崎フロンターレをまずは称賛したい。

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 2023年に浦和レッズがAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で優勝したときに、周りで囁かれていたことがある。今後のACLは外国籍枠がなくなり、完全体になるサウジアラビアのチームたちに勝利する難易度は一気に高くなるだろうと多くの人が予想していた。その予想を否定するかのように、クリスティアーノ・ロナウドさえも倒してしまう川崎のプレーには、多くのチームが勇気をもらえたのではないだろうか。

 鬼木達監督との長い旅路を終え、川崎は次の監督に長谷部茂利監督を選んだ。風間八宏監督以降の川崎は、どちらかというと、ボールを保持するサッカーに傾倒しており、長谷部監督との相性を心配する声もあった。しかし、開幕してみれば[4-4-2]のボール非保持の振る舞いは一気に洗練されたものに変化し、その心配を颯爽と払拭している。

 別れを告げた鬼木監督との再会である鹿島アントラーズ戦からガンバ大阪戦までを対象に川崎について思いを馳せるのが今回の目的となる。

 マルシーニョと家長昭博が下がって守備をするようになっていたことが最大のサプライズであった。彼らにやるべきことをやらせることに成功している時点で、長谷部監督の優秀さがわかる。言うは易く行うは難しである。攻撃的な選手が守備を懸命にしてくれない問題と、どのように向き合うかは世界中の監督たちに課せられた命題でもある。

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