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川崎フロンターレ 最新ニュース

　AFCチャンピオンズリーグエリート（ACLE）で決勝進出を果たした川崎フロンターレは、過密日程の中で明治安田J1リーグでも7位と健闘している。長谷部茂利監督は川崎の何を変えたのか。後編ではボール保持における振る舞いを中心に、川崎に根付く新たな原則を解き明かす。（文：らいかーると）

【写真：Getty Images】

川崎フロンターレが嫌うのは…

　ガンバ大阪戦での山下諒也のゴールのように、ビルドアップでボールを失うことを最も嫌っている傾向が今の川崎フロンターレにはある。相手がハイプレッシングで川崎のビルドアップと向き合ってくる場合は、ゴールキーパーからのロングボールで相手の狙いを裏返そうとする場面が多い。空中戦や広いエリアでのデュエルに自信満々で挑んでいたエリソンの負傷離脱は、川崎にとって間違いなく痛手になるだろう。

　相手を裏返すなかで、空中戦と裏抜けの組み合わせも忘れてはいけない。丸山祐市からのロングボールを裏に抜け出すマルシーニョや伊藤達哉というシンプルな形から、彼らを囮にして他の選手が飛び出していく形もある。ボール保持の中からの速攻もチームに組み込まれていて、川崎の攻撃の幅は広くなってきている。

　相手がミドルプレッシングへ移行すると、ボールを持つ時間が増えていく。川崎のビルドアップというより、選手の立ち位置は面白い整理がなされている。対戦した浦和レッズはポジションチェンジを多発し、ガンバは自分の立ち位置からの移動がメインだったことに対して、川崎は誰がどの位置に立ってもいいけれど、立つべき位置は決まっているように見えた。