「ちょっと他の選手では真似できないようなものがあった」

「そのときの最終ラインの統率はちょっと他の選手では真似できないようなものがあった。きめ細やかな統率をしていたんです。リーダーシップであったり、ボランチを超えてシャドウまでも声で動かすっていうような彼の姿は脳裏に焼き付いていました。

　誰に（3バックの真ん中を）やってもらうにしてもリスクはあったんです。だけど、いろんなリスクがある中で、あの統率力は誰がどう見てもメリットだったので、それを信じようと思った」

　現在まだ26歳の深澤だが、若いチームのヴェルディにおいて彼の存在感は選手だけでなくスタッフ陣にとっても頼もしいになっているはず。メンバー外練習のときには若い選手が多いということもあり、森下仁志コーチから「お前が背中で見せろ」と言われた。キャンプ時の姿が城福監督の脳裏に焼き付いているのと同じように、深澤よりもさらに若い選手たちには、その姿が脳裏に焼き付いているだろう。

「やり続けること」を忘れない深澤は、これからも育ての親であるヴェルディの力になり続ける。

（取材・文：水野裕介）
　
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