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V・ファーレン長崎は一時期の不振からは脱したものの、明治安田J2リーグでは自動昇格圏と勝ち点8差の8位に位置する。後半戦の巻き返しに向けて、守備の強化は必須となるだけに、昨年同時期に長期離脱した飯尾竜太朗と岡野洵の復帰に期待は膨らむ。(取材・文:椎葉洋平)
「この場を借りて『ありがとうございました』と伝えたい」

【写真:Getty Images】
守備へテコ入れしたいという姿勢は、V・ファーレン長崎U-18出身で2019年にトップチームへ昇格し、2023年からはガンバ大阪に所属していたDF江川湧清の獲得からも伝わる。また、長期離脱を乗り越えた2人のDFも競争に割って入ろうとしている。組織の整備そして競争の激化によって、長崎は後半戦の急浮上を目指す。
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「この場を借りて『ありがとうございました』と伝えたい」
5月21日、公開練習後の練習場でのことだった。筆者の質問への回答としてその言葉を聞いた時、これを記事にしなければ、そして多くのサポーターに伝えなければと、そう感じた。
声の主は右のサイドバック(SB)やウイングバック(WB)を本職とする飯尾竜太朗だ。
昨シーズン、6年ぶりとなる長崎への復帰を果たすと開幕戦からスタメン出場を果たし、順調なスタートを切った。ところが、3月24日のヴァンフォーレ甲府戦で相手選手との接触により負傷交代。診断結果は「右前十字靭帯断裂および右膝外側半月板断裂」。
そんな重症を乗り越え、5月18日の第17節大分トリニータ戦で1年以上ぶりのリーグ戦出場を果たしたばかりのことだった。
久しぶりのリーグ戦に大きく心が動いたかと思いきや、2-1と逆転し迎えた重要な局面での投入だったことも影響したのだろう。
「待ちに待っていた時間だったので、本当に嬉しかったです。でも、チームがしっかり勝ち切って終われるように、自分のやるべきことを整理して入ったのでそんなに感慨深い感じはなかったですね」
冷静にピッチに入り、与えられた役割に集中して勝利に貢献した。
むしろ本人以上に気持ちを揺さぶられたのは、飯尾を父とする家族だったようだ。