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Jリーグ 1週間前

様々な意味で浦和レッズは変わる必要がある。スコルジャ監督の方法にある功罪を考える【戦術分析コラム】

シリーズ:戦術分析コラム text by 編集部 photo by Getty Images

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 FIFAクラブワールドカップ(クラブW杯)にJリーグ、2025シーズンの浦和レッズに試練の時間が続く。世界的名門と相対するアメリカでの激闘を乗り切ったあとは、強豪として国内の難敵を迎え撃たなければならない。この難局に対し、マチェイ・スコルジャ監督率いるチームはどう向き合うべきだろうか?(取材・文:編集部)

クラブW杯を前に浦和レッズが直面した課題とは?

浦和レッズを率いるマチェイ・スコルジャ監督
【写真:Getty Images】

 浦和レッズはFIFAクラブワールドカップ(クラブW杯)2025出場のために2試合の先行開催を含む、J1の21試合を終えてアメリカへ旅立った。4月13日のFC町田ゼルビア戦から5連勝で勢いに乗ったように見えたチームだが、その最終戦を含む5月からの8試合は3勝3分2敗の勝ち点12と、突き抜けきれない印象を与えてしまった。

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 連勝の時期は、メンバーの固定化が良い方向に出た。しかし、プレーメーカーとしてチームの攻撃を支えたサミュエル・グスタフソンが離脱すると再び課題が浮き彫りになった。マンツーマン気味にハイプレスを掛けてきた5月3日の東京ヴェルディ戦では、プレスに対するリアクションを見せることで自然と前進していくことができた。

 しかし、続くガンバ大阪戦ではミドルブロックを形成する相手を自分たちで動かしていく部分に問題を見せ、アルビレックス新潟戦では相手のポゼッションに対して押し込まれる時間が増えた。

 そうした中で共通した問題が、スピードを上げる前線に対して後方の押し上げが間に合わないことだった。特にマテウス・サヴィオはボールを受けた時点から数的不利な局面でも加速していくことが多いだけに、後方の選手たちからは「前が速い分、出ていくのになかなか追いつかない」という声も聞かれ、マチェイ・スコルジャ監督は「まるでチームワークを忘れたかのように個人プレーが目立ってしまった」という言葉を発するに至った。

 この時期は攻撃に厚みがなく、押し込んだ状態でボールロスト後の切り替えで再び奪い返して二次攻撃につなげるような形が減った。

 そこでスコルジャ監督が模索して見出したのは、サヴィオを中央でフリーマンのように動かして松尾佑介を左に開かせることだった。これには、功罪両面があった。

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