4位:ザスパ群馬

【写真:Getty Images】
本拠地:正田醤油スタジアム群馬
収容可能人数:15,190人
平均入場者数:2,435人
収容率:16%
2024シーズンにJ2の舞台から滑り落ちてしまったザスパ群馬は、2025シーズンもJ3で暫定11位(4勝7分5敗)と苦戦を強いられている。その影響も相まって、集客面でも難しい状況に陥っており、シーズン前半戦におけるJリーグ収容率ワーストランキングは4位に。群馬が向き合う課題は多岐に渡る。
スポーツ面で言えば、なるべく早くJ2復帰を果たすことは至上命題だ。それだけでなく、観る者を魅了するようなスペクタクルなサッカーを披露していく必要もあるだろう。幸いにも、ピッチ内でプレーが実際に行われた時間を示す「アクチュアルプレーイングタイム(APT)」は増加傾向にあり(今季 53:25/昨季 51:07 ※両シーズンともに第9節終了時点のデータ)、今後の娯楽性向上には期待が持てる。
一方、一筋縄ではいかないのがスタジアム改革だ。座席種類数は「5」しかなく、これはJリーグで5番目に少ない数字。本拠地『正田醤油スタジアム群馬』は元々県立の多目的施設であり、クラブ独自の改修や演出には限界がある。家族向けの“ファミリーゾーン”やインスタ映えする席などの設置が望めないとなると、ライト層へのアピールは事実上できない。
ファン層拡大の頭打ちにコア層の高齢化が合わさった未来は“クラブの衰退”一択だ。限られたクラブ予算の中では、座席種類の増加や凝った演出を行うための「箱」となる新スタジアム建設も現実的ではない。残された打開策は、地元スポンサーとの協業やSNS企画で話題づくりといったプロモーションの強化くらいだろうか。