2位:FC大阪

【写真:Getty Images】
本拠地:東大阪市花園ラグビー場
収容可能人数:26,443人
平均入場者数:2,864人
収容率:10.8%
FC大阪は2025シーズン前半戦におけるJリーグ収容率ワーストランキングで2位に入ってしまったが、地元に偉大な“先輩”が存在することが観客収容率の停滞を招いている感は否めない。
1996年に創設されたFC大阪は、2023シーズンからJ3の舞台で戦いを続けている。2024シーズンはJ2昇格プレーオフ出場圏内の6位でフィニッシュ、今季もここまでJ3首位(11勝2分3敗)と、スポーツ面においては優れた成績を収めている。
では、なぜチームの好調さが集客に結びつかないのだろうか。その要因はいくつかあるが、やはり前述の通り地元にガンバ大阪とセレッソ大阪というJ1の人気クラブがあるのは、FC大阪にとって大きなハンデとなっている。
ライト層はどうしてもメディアに取り上げられやすいこの2クラブに流れてしまい、新興クラブのFC大阪は日陰に隠れてしまいがち。子どもサッカー教室の開催や大阪府政のPRなど地道なホームタウン活動を行ってきた実績はあるが、如何せんネームバリューに乏しい面は否定できない。
また、本拠地『東大阪市花園ラグビー場』は26,443人の収容可能人数を誇る大型会場だが、それが逆に客入りの悪さを強調してしまう側面もある。シーズン前半戦の収容率は10.8%と低く、スタンドは“ガラガラ感”が目立つ状態に。牧歌的な雰囲気が流れてしまい、ライト層が現地観戦したいと思うような熱量が生まれていないのだ。
花園ならではの演出を強化して集客力をアップさせる形が望ましいだろうが、場合によっては相応のキャパシティーのスタジアムでの試合開催に舵を切る必要があるのかもしれない。