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スタジアムの持つパワーは単一の尺度で測れるものではないが、複数の指標から見えてくるものがある。今回はJ1、J2、J3の全60クラブを対象に、収容人数、アクセス、座席の多様さ、チケット価格(大人・一般のみ)、所在地人口の5つの指標を抽出して数値を組み合わせてランキング形式にした。果たして、最も“力のある”Jクラブのスタジアムはどこなのだろうか。※見出しの括弧内の数字は、各項目の1位(最高位)を60ポイント、60位(最下位)を1ポイントとして降順で計算した合計値。
3位:日産スタジアム(228)

【写真:Getty Images】
使用クラブ:横浜F・マリノス
収容人数:7万1,624人(1位)
最寄り駅からの距離:0.7km(8位タイ)
座席種類数:17(15位)
最安チケット価格:2,900円(52位)
所在地人口:376万9,150人(1位)
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横浜F・マリノスの本拠地「日産スタジアム」は、そのスケールと立地の両面で、Jリーグ屈指の“スタジアムパワー”を誇る存在だ。
スタジアムがある横浜市の人口は約377万人で、Jリーグ全60クラブ中だけでなく、「市」という括りの中では全国の市区町村で堂々の1位。スタジアムの収容人数も7万1,624人と最大規模を誇る。最寄りの小机駅からは0.8km。こちらはJR横浜線しか通っていないものの、交通の要衝である新横浜駅からも徒歩11分程度でアクセスも抜群だ。
それでも今回のランキングで3位にとどまったのは、チケット価格の高さが一因だ。最安値のチケットは2,900円(変動あり)で52位。とはいえ、この価格はクラブのブランド力と動員力を背景にした強気の設定とも言える。2025シーズンは成績面で苦戦するなかでも、開幕戦や鹿島戦ではいずれも3万人超を動員しており、その力を証明している。
一方で、日産スタジアムは複合競技場であるがゆえに、ピッチとスタンドの距離が遠く、1階席の傾斜も緩やか。臨場感や視認性では、近年の専用スタジアムに劣る点があるのも事実だ。
それでも、これだけの人口規模と本拠地のサイズを併せ持つクラブは他にない。日産スタジアムは長年にわたり横浜F・マリノスを支えてきた屋台骨であり、Jリーグを代表する“ビッグクラブ”としての地位を築くうえで、確かな礎となっている。
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