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Jリーグ 5か月前

「甘すぎた」ジュビロ磐田には本質的な問題がある。川島永嗣は言う「それではいつまでも強くならない」【コラム】

シリーズ:コラム text by 河治良幸

この程度のことで…。うまくいかない時にどのように振る舞うか?

 4度のFIFAワールドカップ(W杯)を経験してきた百戦錬磨のベテランから見たら、この程度のことでなぜ立ち向かえないのかというもどかしさはあるかもしれない。ここまで磐田は7試合の敗戦のうち4試合をアウェイで喫しているが、3つは陸上トラックのあるスタジアムで、ピッチ状態もあまり良くない環境での試合はほぼ例外なく苦しんでいる。

 そのことについては金子も「こういうアウェイで、陸上競技場の試合に関しては勝率がすごい悪いと思うので。そこは絶対メンタル的な問題だと思う」と指摘したが、自分たちからボールを繋いで攻めていくスタイルだからこそ、そうした環境を言い訳にしないタフさを身につけて行く必要がある。

 ハッチンソン監督が掲げる“アタッキングフットボール”のベーシックなところはチームに浸透してきたようにも見えるが、環境だったりレフェリーのジャッジだったり、味方のミスだったり、そうしたものにパフォーマンスが左右されやすいというのは、本当の意味でベースが積み上がっていないことでもある。

 それでも、うまくいかない時にどう振る舞って勝利に持っていくかという部分ではスタイル云々ではなく、上位で戦っていくためのチームとしての課題があることも確かだ。

 内容面ではうまくいきながら結果が出なかった仙台戦とパフォーマンスそのものが悪かった熊本戦。対照的な2つの敗戦を続けて味わうことになったが、2連敗であることに変わりはない。

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