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Jリーグ 5か月前

「楽しみ」諏訪間幸成に笑みがこぼれた。横浜F・マリノスの救世主になる「時間を割いて、自己投資した」日々の先で【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤井雅彦 photo by Editor

「時間を割いて、自己投資した」自分自身と見つめ合うリハビリ期間

「自分がチームを救いたいという気持ちだったけれど、こういった怪我もサッカーの一部」と割り切るしかなかった。

 リハビリに励む日々が始まると、患部の状態は日を追うごとに回復していく。ゆっくりとしたランニングができるようになり、ボールを蹴っても大丈夫になる。しっかりと踏み込んでのスプリントにも不安がなくなった。

 自分自身と見つめ合う貴重な時間でもあった。

「怪我をしない体作りや疲労の取り方を考えるようになった。体の内側から鍛えたり、体をほぐすことに時間を割いて、自己投資した。離脱は悔しかったけれど、これからの体の変化が楽しみ」

 復帰に向けて着々と歩を進める一方で、チーム状態は一向に上がってくる気配がない。まさかの最下位に低迷し、離脱している間には今シーズンに入ってから2二度目の監督交代が行われる異例の事態に。歯がゆい様子をピッチの外から見ることしかできなかった。

 中断期間前に横浜FCとの横浜ダービーを制したものの、依然として最下位という厳しい現実は変わっていない。復帰してから求められる仕事は明確で、勝利へ近づくために失点数を減らし、守備に安定感をもたらすことが期待される。

 先週から全体練習に完全合流した。負傷した箇所の痛みや不安は一切ない。大学生との練習試合にも出場して実戦感覚を養うこともできた。ゲーム形式のピッチに立てば自然とコミュニケーションも増えていく。何よりも、サッカーが純粋に楽しかった。

 復帰戦の舞台は7月20日の名古屋グランパス戦になりそう。チームとしては横浜FC戦に勝利した価値をさらに大きくするために、是が非でも連勝したい。個人としては、前半戦の経験を糧にしてひと回り大きくなった姿を見せたいところ。明確なターゲットが近づき、自然と鼻息が荒くなる。

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