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Jリーグ 5か月前

「楽しみ」諏訪間幸成に笑みがこぼれた。横浜F・マリノスの救世主になる「時間を割いて、自己投資した」日々の先で【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤井雅彦 photo by Editor

定位置は約束されていない。それでも諏訪間幸成は「自分としては楽しみ」と言う

「J1は大学とプレースピードやゴール前のクオリティが一番違う。あと少しだけ寄せるところだったり、首を振ってポジションを確認したり、一瞬や一歩で決まるか決まらないかという世界。細かい部分をどれだけ突き詰められるかで、これから活躍できるかどうかが変わってくる」

 厳しいポジション争いが再び始まる。開幕から主力を担っていたジェイソン・キニョーネスの復帰も同じタイミングになるだろう。トーマス・デンも存在感を増してきている。夏の移籍ウインドーを利用して新たな補強に動く可能性もある。

 定位置は約束されていないどころか、追いかける立場かもしれない。実績や経験ではライバルに及ばない。それでも諏訪間には笑みがこぼれる。

「素晴らしい選手が揃っているし、マリノスという大きなクラブなので能力のある選手が入ってくるのは当然のこと。そこに競争があるのは当たり前だけど、自分としては楽しみ。一緒にコンビを組んで学べるものも多い。チームとして失点ゼロで抑えることが大事なので、スタートから出ても途中から出ても、もし試合に出られなくても、このチームのためにやる。みんなが同じ方向を向いていれば残留できると思うので、自分もその力になりたい」

 若さと野心を武器に、センターバックのポジション争いを盛り上げていく。その突き上げがチーム力向上の源となり、もちろん自身の成長にもつながる。リスタートを切る諏訪間が、トリコロールの救世主となる。

(取材・文:藤井雅彦)

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【了】
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