鹿島アントラーズ 最新ニュース
明治安田J1リーグ第24節、鹿島アントラーズ対柏レイソルが20日に行われ、3-2で鹿島が勝利を収めた。試合は終了間際に生まれた劇的な決勝ゴールで決着したが、その過程ではハイライトには残らないであろう、いくつものファインプレーがある。今回は三竿健斗の一挙手一投足に注目しながら、試合を振り返ってみたい。(取材・文:加藤健一)
決勝点を決めた松村優太に耳打ちする
94分、ゴールを決めた松村優太がゴール裏に走り、サポーターや選手たちと喜びを分かち合う。そのとき、背番号6が松村の下に駆け寄り、抱きつきながら何かを耳打ちした。
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「最後がんばれ。残り2、3分あるから。まだ終わってないぞ」
その言動に、三竿健斗という選手の価値が詰まっているように感じた。
鹿島アントラーズがカシマサッカースタジアムをメルカリスタジアムに改称した初戦で柏レイソルに劇的な勝利を収めた一戦。試合を決定づけたのは、レオ・セアラのスーパーゴールであり、そして松村優太が土壇場で決めたゴールだろう。しかし、その裏で見逃してはならないのが、三竿らが見せた数字に残らないプレーの積み重ねだ。
5分、鹿島は連動した守備でボールを奪い、レオ・セアラのロングシュートで幸先よく先制する。このゴールは目を見張るものだったが、それを生み出したのは鹿島の組織だったコンパクトな守備、そして前線からのプレッシャーだった。三竿はこの日、中盤の底で冷静に周囲を見渡しながら、プレスのスイッチを入れたり、相手のパスコースを消すポジショニングでチームを支えていた。
39分にはセットプレーから植田直通が追加点を決めるも、前半終了間際に柏に1点を返される。三竿はこの失点を「もったいない」と語り、状況判断の甘さを悔やんだ。
後半、鹿島は押し込まれる時間帯が続く。脳裏にあの試合が浮かんだ人は少なくないだろう。
