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「そこをとにかくやれ」横浜F・マリノス大島秀夫監督からのタスクに井上健太は応えた。「それをやんないと自分が出る意味ない」

text by 編集部 photo by Getty Images

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横浜F・マリノス 井上健太

【写真:Getty Images】

横浜F・マリノス井上健太の新たな可能性

 横浜F・マリノスは20日、明治安田J1リーグ第24節で名古屋グランパスと対戦し、3-0で勝利した。今季2度目の2連勝を飾り、3か月ぶりに最下位を脱出した。2週間の中断明けとなった試合で10試合ぶりに先発起用されたのが井上健太。今季はじめてのポジションでも与えられたタスクを果たし、チームの勝利に貢献した。

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「良さだし、そこをとにかくやれっていうことは言われてたので、それをやんないと自分が出る意味ないと思ってましたし、めちゃくちゃきつかったですけど、やりました」

 井上は5月14日の柏レイソル戦以来、10試合ぶりの先発起用でトップ下を務めた。今季は左右のウイングを務めることが多かったが、相手の背後にランニングをして、何度も相手の陣地に押し込んだ。

 井上の先発起用を「狙い通り」と語った大島秀夫監督は「自分たちがより相手陣地でサッカーをしたいと考えたときに、そういう案をスタッフが出してくれた。サイドのプレーヤーですけど、ああいう動きは常に練習の中でもやってくれています。特徴を十分活かせるような状況になる試合」と今季初のトップ下起用の意図を明かした。

 前半の47分には、持ち前のスピードで左サイドから縦へ推進した。一度は相手にボールを奪われるもそのまま相手へ向かい、ボールを奪取。ヤン・マテウスへ斜めにグラウンダーのパスを通した。これをマテウスがゴールに沈め、マリノスの貴重な追加点をアシストしてみせた。

「相手が3バックだったので、奪った瞬間は脇が空くのはわかってましたし、そこはウィークなポイントであると思ってたのでしっかりそこを意識して出すことができました」とアシストしたシーンを振り返った。

 チームは中々降格圏を脱せず、この夏、アタッカーの谷村海那やユーリ・アラウージョ、ディーン・デイビッドの3人を獲得した。競争は激しくなるが、「自分の良さを出してチームに貢献するってことを1番に(やりたい)。でも、やり方ははっきりしてきましたし、そこで自分の強みを活かせるようにしたいです」と自身の特徴を打ち出していくことを強調した。

 前線の谷村ら新戦力との関係性にはまだ時間はかかるかもしれないが、井上の持ち味を活かせる新たなポジション、トップ下というバリエーションができたことはひとつプラスになっただろう。

(取材・文:竹中愛美)
 

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【了】

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