「待っているぞと信用していました」
一方のチーム加入後、初得点となった小森は「オギ君は、すごい良いクロスを持っていますし、自分もクロスからの得点も得意としています。試合前からコミュニケーションを取っていて『待っているぞ』と信用していました」と、その思いが形になったことを喜んだ。
2点リードでハーフタイムを迎えると、後半も攻撃の手を緩めない浦和は51分、荻原がサヴィオとのワンツーで敵陣左サイド深くに侵入。グラウンダーのクロスを供給するも、惜しくも小森には届かずボールはゴール前を横切る。そして65分には、MF松尾祐介のヒールパスを受けた荻原が鋭いクロスを送るも相手キーパーにキャッチされてしまうが、左利きの左SBを使う意図が反映されたシーンでもあった。
荻原は「1つは決定機というか、あと1つ体を持っていければというところだったと思います。あのシーンをどんどん増やしていきたいです」と存在価値を示していた。
その後、71分にはスローインを受けた松尾がクロスをゴール前に入れるとMF関根貴大がダイビングヘッドで突き刺し3-0にする。このままでは終われない湘南は77分に右サイドを崩し、FW太田修介が1点を返すがアディショナルタイムにスローインからのこぼれ球をFWチアゴ・サンタナがセンターサークル付近からドリブルで運び左足で仕留め、最終的に浦和が4-1で勝利。CWC出場のため、1試合消化試合が少ないながら勝点を37に引き上げ首位・ヴィッセル神戸との差を9に縮めた。
試合終盤には相手の攻撃を受ける時間帯も増えたが、前節の反省を生かしローディフェンスになりすぎずにミドルディフェンスを意識しながら対応。荻原は「最後の時間帯は押されてしまいました。運動量が落ちてラインも下がって、そこは課題の1つで失点もしてしまいました。トータル4点を決めましたが、1失点してしまった。隙も見せたくないです」と悔しさを滲ませた。
これでチームは公式戦5試合ぶりの白星。優勝争いへの再出発となるホームでの勝利でもある。