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コラム 4か月前

『イーフト』がゲームとリアルの橋渡しに? 30周年記念イベントで感じた新たな可能性【イベント体験コラム】

シリーズ:コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

オフラインイベントの意義と可能性

 今回のイベントに参加したことで、新たな楽しみ方を感じることができたファンの方も多いと予想している。誰かと一緒にトッププレーヤーの試合を観たり、ゲームを体験したりすることで、1人でのプレーよりもより多くの感情を得られたかもしれない。そこで新たな出会いが生まれ、仲良くなった人同士で意気投合することもあるだろう。

 これはサッカーを始めとするスポーツ観戦にも通じるものがある。1人で試合を観るよりも、何人かでパブや自宅に集まって観る方が盛り上がる。さらに、それを上回る体験になるのが、現地に足を運んでの試合観戦だ。

 五感を通して選手たちのピッチ上での躍動、愛のあるサポーターの熱い応援を感じ、命を削って“本気”で戦っている人たちと時間を共有する。その姿に惹かれてサポーターになれば、さらに熱を持って試合が行われる週末を迎えることができる。

 スポーツ観戦において、現地の試合を観ること以上に格別なものはない。

 個人的な感想にはなるが、今回のオフラインでのイベントは大成功だったと思う。それと同時に非常に意義のあるものだったと感じる。

 コロナ禍で社会全体のオンライン化が進み、ある一面においては便利な時代になったかもしれない。一方でそれが必ずしも正しい方向に進むとは限らない。それぞれの考えがあることに対してはリスペクトを払うが、人と関わることで生まれる感情、すなわち“人情”こそ人生を楽しむ上では欠かせないものだと思う。

 無責任なことは言えないが、今後も大小関係なく、このようなオフラインでのイベントが増えて、それが誰かにとってのキッカケとなり、1人でも多くの方の人生が今以上に豊かなものになれば幸いだ。

 欲を言えば、ゲームとリアルの試合を視聴するどちらのユーザーも増加し、各クラブのサポーターも増えて、それがサッカー界全体の盛り上がりとして還元できればこれ以上のことはない。

 実際に筆者も今回のイベントを通して1つのキッカケを掴んだように感じる。ゲームとリアルのサッカー観戦のどちらの魅力も伝えつつ、今後もメインのお仕事とさせていただいているイングランドのフットボールの魅力を面白く、興味深く伝えていきたい。

(取材・文:安洋一郎)

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【了】
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