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Jリーグ 4か月前

「まったく物足りない」佐々木大樹に芽生えた自覚。ヴィッセル神戸の『13番』に恥じない選手になるために【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

吉田孝行監督「先発で出たい思いがあるはずなのに…」

「先発で出たい思いがあるはずなのに、大樹は嫌な顔ひとつ見せずに『途中からでも絶対に活躍します』と言ってくれた。たくましさを含めて彼のプレーの面での成長を感じたし、チームのことも考えられるようになり、役割に徹しているのは人間として成長を遂げた跡でもある。本当に素晴らしい選手だと思う」

 こうした流れのなかで、全幅の信頼とともに「13番」が継承された。迎えた今シーズン。GK前川黛也、キャプテンのDF山川哲史ともにリーグ戦で全25試合に出場中の佐々木のプレータイムは、チーム4位の1918分に到達。昨シーズンの1746分をすでに超え、自己最長だった2023シーズンの1950分に迫っている。

 大迫に加えて、昨シーズンにMVPを受賞した武藤嘉紀までもが長期離脱している最前線で、文字通りフル回転してきたここまでの軌跡に、佐々木は「どうなんでしょうか…」と懐疑的な視線を向ける。

「歴代の『13番』の選手たちを見てみると、自分はまったく物足りないと思っています」

 
 佐々木は2日に永島氏、大久保氏とのトークショーに臨んでいる。クラブの30周年記念チャリティーマッチとなるレジェンドマッチの直前に、ホームのノエビアスタジアム神戸で経験した貴重な時間を通して、神戸の「13番」がもつ歴史と重みをあらためて実感した。表情を引き締めながら佐々木が言う。

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