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Jリーグ 4か月前

「最近は出番も少なくて…」危機感を力に変えた内田宅哉。名古屋グランパスで迎えた1235日目の初ゴール「これでケチャドバになれば」【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

「いいところにボールがこぼれてきた」

「練習の段階から、逆サイドからあげられたクロスに入っていく、という形は意識していました。あの場面ではいいところにボールがこぼれてきた、決められてよかったという感じです」

 控えめな口調で振り返ったメモリアル弾は、永井のテクニックが起点になった。左サイドの深い位置でボランチ森島司からのロングパスを受けた永井は、巧みな切り返しでDF鈴木海音をまずかわす。次の瞬間、ペナルティーエリアの左角あたりから、右足のインスイングで柔らかいクロスをファーへ放った。

 完璧なタイミングで飛び込んできたのはヴェルディから移籍したばかりで、古巣との対戦が新天地での初先発となったFW木村勇大。叩きつけるように放ったヘディング弾は、ヴェルディの守護神マテウスに阻まれた。万事休す、と思われた直後に詰めてきたのが、右ウイングバック(WB)で先発していた内田だった。

 ここで素朴な疑問が頭をもたげてくる。WBがなぜ最前線にポジションを取っていたのか。敵味方の誰よりも早くこぼれ球に反応し、左足で突き刺したメモリアルゴールを内田がさらに補足する。

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