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Jリーグ 4か月前

「最近は出番も少なくて…」危機感を力に変えた内田宅哉。名古屋グランパスで迎えた1235日目の初ゴール「これでケチャドバになれば」【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

内田宅哉が明かすゴールの裏側「練習から右WBの自分がちょっと中に入って…」

「練習から右WBの自分がちょっと中に入って、ボールを触りながら前へ運ぶなかで(3バックの右の)野上(結貴)選手を右サイドのちょっと高い位置に張らせて、というデザインを意識してやっていました。チームとして狙いにしていた部分から生まれたゴールなのでよかったと思います」

 公式戦でゴールを決めたのは、FC東京のアカデミーから昇格して5シーズン目の2021年4月11日の川崎フロンターレとのJ1リーグ戦以来、1585日ぶりだった。場所は味の素スタジアムだった。

 さらにキャリアをさかのぼれば、プロ初ゴールを決めた2019年7月3日の桐蔭横浜大学との天皇杯JFA第99回全日本サッカー選手権大会・2回戦の舞台も、くしくも味の素スタジアムだった。

「そうなんですよ。何かがあるのかもしれないですね」

 9シーズン目を迎えたキャリアで決めたゴールがすべて同じスタジアム。所属チームが変わっても続く味の素スタジアムとの縁を不思議がった内田は、2022シーズンの序盤に大きな転機を迎えている。

 このシーズンから指揮を執るスペイン出身のアルベル・プッチ・オルトネダ監督のもとで、まったく試合に絡めなくなった。リーグ戦では川崎との開幕戦でベンチ入りしただけで、第2節以降は3試合続けてベンチ外になった。

 公式戦出場が、ジュビロ磐田とのルヴァン杯・グループステージ第2節だけとなっていた3月28日。Jリーグの冬の移籍期間が閉じる直前に、名古屋への期限付き移籍が発表された。FC東京U-15深川から心技体を磨き始めて12年目。熟慮した末の決断にもたらされた変化を内田はこう振り返る。

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