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Jリーグ 4か月前

「最近は出番も少なくて…」危機感を力に変えた内田宅哉。名古屋グランパスで迎えた1235日目の初ゴール「これでケチャドバになれば」【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

「感慨深いとかそういうのはなくて…」

「正直、1失点目は自分のところでやられてしまったので、自分のなかではプラスマイナスでゼロかなと。感慨深いとかそういうのはなくて、1失点目を取り返せてよかったなと。そこが一番ですね」

 開始12分に喫した先制点。左タッチライン際を抜け出し、カットインしてきた新井悠太との1対1で簡単に体を入れ替えられ、ペナルティーエリア内への侵入を許した直後にニアを打ち抜かれた。対面に来る新井とのマッチアップを「やられる回数がちょっと多かった」と反省した内田は、さらにこう続けた。

「プレーの質という部分で反省しなきゃいけない、もっともっとできなきゃいけない部分もありました。ゴールは決めましたけど、そこに満足せず、次はもっと、もっといいプレーができれば」

 試合後に危機感を募らせたのにも理由がある。左右のWBに加えて、3バックの一角やボランチとユーティリティーぶりで名古屋の主軸を担ってきた内田だが、今シーズンは状況が異なっている。リーグ戦では5戦連続で出番がなく、公式戦出場は7月16日のロアッソ熊本との天皇杯3回戦以来だった。

 特に右WBでは攻撃力に長けた中山克広や和泉竜司が起用されるだけでなく、愛知・東海学園高校3年生の森壮一朗も台頭して一気に激戦区になった。自分自身へ矢印を向けながら内田が言う。

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