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Jリーグ 4か月前

「自分にとっても挑戦」。笠柳翼はサポーターの声を力に変える。V・ファーレン長崎のために「何か恩返しがしたい」【コラム】

シリーズ:コラム text by 椎葉洋平 photo by 椎葉洋平

「自分にとっても挑戦ですし、学びがある」笠柳翼が大切にしたい思い

 主催は「TNK United」。笠柳をはじめ、笠柳の兄や兄の高校の同級生、計4人で組んだチーム主催のイベントだ。このチームでデータや映像の分析などから笠柳のパフォーマンス向上を目指す「Footballerプロジェクト」と「Beyond Footballerプロジェクト」と呼ぶ社会貢献活動に取り組んでおり、今回は後者による小学生向けのサッカースクールだった。

「高卒でV・ファーレン長崎に入って、本当にこの街の温かさとファンサポーターの皆さんの力強さ、そして地域にV・ファーレン長崎がすごく根付いてくれている中で何か恩返しがしたいと思った」というこのイベントは有料ながら10倍近い高倍率の抽選となり、1部と2部を合わせ当選した計40人が参加。参加した子供たちは笠柳とともにボールを蹴り、その後は景品をかけたじゃんけん大会、全員が対象のサインボール・写真撮影のプレゼントと、普段はなかなか得られない時間を堪能した。

 笠柳も、前日の引き締まった表情とは異なる22歳らしい笑顔で子供たちと触れ合った。

「本当にサッカーは楽しいんだぞ、というところを伝えたくて。ゴールが決まってからみんなでハイタッチするとか、整列をしっかりするとか、みんなでボールを蹴るとかというのはサッカーの喜びの1つだと思うので、それが伝えられたんじゃないかなと思います」と、この活動の意義を語る。

「V・ファーレン長崎のチーム関係者の協力もあり、今回行われた中で自分にとっても挑戦ですし、学びがある。それが自分の本業であるサッカーの方につなげられたらいいなと思います」

 これまでもサポーターとの触れ合いを大切にしてきた笠柳らしい活動だ。サポーターの声を力に変えて結果を出し、実感しているからこそサポーターへと還元する。笠柳は22歳にして、その流れを作っている。

「ずっとこうやって定期的に開催して、ファンの人、それと地域を盛り上げていきたい」

 この言葉通り、今回できた流れは今後、より大きく太くなっていくに違いない。

(取材・文:椎葉洋平)

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【了】
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