18位:川崎フロンターレ
移籍補償金等収入:1億8300万円
退団した選手例:瀬古樹、大南拓磨など
2024年度の決算で、川崎フロンターレは浦和レッズに次ぐ84億300万円の売上を記録したが、移籍補償金等収入は1億8300万円にとどまり、リーグ全体で18位となった。
内訳を見ると、国際移籍による収入は1億2000万円で、昨年夏にイングランド2部のストーク・シティへ加入した瀬古樹の移籍が含まれるとみられる。
そのほかでは、大南拓磨がベルギーのOHルーヴェンに加入した。昨年夏に期限付き移籍し、今年夏に完全移籍に切り替わったため、移籍金の計上は次年度以降の決算に反映される見込みだ。
国内移籍では6300万円の収入があったものの、クラブ規模を考慮すると控えめな額にとどまっている。
一方で、移籍関連費用は13億1600万円にのぼり、リーグ最多となった。
なかでも、12億1000万円が国際移籍関連で、過去に獲得したエリソン、ゼ・ヒカルド、パトリッキ・ヴェロンらの減価償却費が多くを占めていると推察される。
2024シーズンはJ1で8位に終わり、費用対効果の観点では厳しい評価もあるかもしれないが、クラブはAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)で準優勝を果たし、400万ドルの賞金を獲得した。決算上は「その他収入」の9億3300万円に含まれていると見られる。
近年の国際移籍は成果に乏しいものの、ACLE制覇を目指して放出を抑えた強化方針には、一定の戦略的意義があったと言えるかもしれない。
