3位:横浜F・マリノス
入場料収入:17億4100万円
2024シーズン、J1で9位となった横浜F・マリノスは、入場料収入でリーグ全体の3位にランクイン。金額はクラブ史上最高となる17億4100万円を記録した。
マリノスはリーグ戦の年間観客動員数が47万2010人で全体6位だったが、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)、AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)、YBCルヴァンカップもあり、ホームゲーム開催数は全クラブ中最多の28試合に及んだ。
これにより、全公式戦の合計観客動員数は60万6796人に達し、リーグ全体で3位の動員を記録。多くのホームゲームを確保できたことが、高い入場料収入につながった。
一方で、運営コストの高さが課題として浮かぶ。2024年の「試合関連経費」は6億3600万円で、北海道コンサドーレ札幌に次いでトップ10中2番目の水準。本拠地・日産スタジアムは7万1824人収容と国内最大級の規模を誇るが、その維持・運用コストが財務を圧迫している。
参考までに、より多くの観客を動員した浦和は、6億1800万円とマリノスより低い関連経費で運営している。
また、1試合あたりの平均観客数は前年から減少。2023シーズンの2万7716人から、2024年は2万4843人へと落ち込み、やや“応援疲れ”の傾向も感じられる。過密日程が、チームにもファンにも重くのしかかったことは想像に難くない。
クラブ史上最高額となる入場料収入を記録したマリノスだが、コスト構造や動員推移を踏まえると、今後の戦略次第でさらなる改善の余地も残されている。
