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J1 9時間前

「自分の能力が足りない」サッカーU-19日本代表、徳田誉が抱えるギャップ。鹿島アントラーズで出られない日々への本音【コラム】

サッカーU-19日本代表、徳田誉
サッカーU-19日本代表の徳田誉【写真:藤江直人】



 年代別の日本代表では着実な手応えを得る一方、所属する鹿島アントラーズでは出場機会に恵まれず、もどかしい時間を過ごしている徳田誉。U-19代表候補合宿ではプレー機会を得て課題と収穫を実感したが、クラブではFW陣の厚い壁に阻まれている。それでも現状を受け止め、成長への糧に変えようとしている。(取材・文:藤江直人)[1/2ページ]

全ての代表活動に参加している徳田誉

サッカーU-19日本代表、徳田誉
サッカーU-19日本代表の徳田誉【写真:藤江直人】

 年代別の日本代表と所属する鹿島アントラーズで、19歳の徳田誉は大きなギャップを抱えている。

 山口智監督(前湘南ベルマーレ監督)のもとで昨年12月にU-18代表として発足。今年に入ってからはU-19代表となったチームのフォワード(FW)陣で、徳田はただ一人、全3度の活動に招集されてきた。

 U-19日本代表候補として今月19日から活動した3日間。徳田は初日の東京ヴェルディ、最終日の関東大学選抜とのトレーニングマッチで続けて先発し、ともに後半途中までプレーしている。



 山口監督の考え方やスタイルを、初招集された尾谷ディヴァインチネドゥ(FC東京)ら3人のFWを含めた攻撃陣と共有した国内トレーニングキャンプを終えた徳田は、こんな言葉を残している。

「短い期間でしたけど、ヴェルディ戦よりも関東大学選抜戦のほうがチームとしてやりたいプレー、やらなきゃいけないプレーで明らかに改善できた部分が多かったのは、非常によかった点だと思っています」

 チームではなく個人へ目を向ければ、ともに無得点で終えた結果も含めて反省を忘れなかった。

「自分の能力が足りないからだと…」

サッカーU-19日本代表、徳田誉
サッカーU-19日本代表の徳田誉【写真:藤江直人】

「やはり課題のほうが多いかな、と感じました。ヴェルディ戦の振り返りも含めていろいろと話し合い、内容的にもよくなったなかで、自分はゴールを含めて結果にもこだわっていかなきゃいけなかったので」

 実戦を通じて得た収穫と課題を次につなげる。このサイクルが鹿島では思うように実践できていない。

 開催中の明治安田J1百年構想リーグ地域リーグラウンドEASTグループで、徳田の出場はわずか2試合。ともに後半途中から柏レイソルとの第3節で4分、東京ヴェルディとの第5節で1分にとどまっている。

 川崎フロンターレとの第6節から直近の浦和レッズとの第11節までは、6試合続けてベンチ入りすら果たせていない。

 怪我が理由ではない。それでも徳田は「悲観的にはとらえていません」と前を向いた。



「自分の能力が足りないからだと思っています。素晴らしい選手が大勢いるなかで厳しい状況に置かれていますけど、これも大事な経験というか、自分で乗り越えていく必要があると自覚しているので」

 J1王者として臨んでいる特別大会。得点ランキング2位タイの6ゴールをあげている昨シーズンの得点王レオ・セアラ、同6位タイの5ゴールの鈴木優磨が首位を走る鹿島を力強くけん引している。

 さらに左利きの田川亨介も復調を果たし、直近の2試合でプレータイムを大きく伸ばしている。

 万全な陣容となっているFW陣のなかになかなか割って入れない。その意味でもU-19代表候補合宿で、2戦合計で150分近くプレーした徳田は「すごくポジティブにとらえています」とこう続けた。

「自分の課題も見えてきた」

鹿島アントラーズFW徳田誉
鹿島アントラーズの徳田誉【写真:Getty Images】

「所属チームで出場機会がない状況で自分の課題も見えてきたし、もちろんコンディションも含めて、自分のパフォーマンスをどんどん上げていかなきゃいけない。そこは自分でもしっかりと理解しています」

 鹿島ユースに所属したまま、トップチームに2種登録された2024シーズン。出場4試合目のサンフレッチェ広島との第30節で決めた初ゴールが、9月度のJ1ベストゴールに選出された。

 トップチームへ昇格した昨シーズン。背番号を「41」から、鈴木がルーキーイヤーから2年間背負った「34」へ変えた点に、身長186cm・体重83kgのサイズを誇る徳田へ鹿島が寄せる期待が伝わってくる。

 U-20代表の海外遠征で負った右足関節内果骨折から、約半年ぶりに復帰を果たした名古屋グランパスとの第32節。途中出場から2ゴールをあげた徳田は、9月度のJ1ヤングプレーヤー賞も受賞した。



 リザーブのままで試合を終えたものの、ホームのメルカリスタジアムに横浜F・マリノスを迎えた最終節では、実に9シーズンぶりに勝ち取った通算9度目のリーグ優勝の瞬間を先輩選手たちと共有できた。

「うれしい思い出ではありますけど、逆に自分があのピッチに立ちたいという思いがどんどん強くなった瞬間でもありました。ああいった空気感のなかでプレーしたい、という思いがすごく強くなりました」

 こう語った徳田が、自身の不甲斐なさや情けなさにベクトルを向けて悔し涙を流した試合もある。

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