
今季は注目?J1で「内容が良い」チーム5選【写真:Getty Images】
今シーズンより、Jリーグは秋春制へ移行した。開幕7試合を終えたいま、順位表だけでは測れない”内容”を見せるクラブがある。堅守と多彩な攻撃を見せる強豪、最少失点を誇る堅守チーム、シュート数リーグ最多の名門、走力と規律のチャレンジャー、球際の激しさで強豪を沈めた新勢力――。奮闘する5クラブの“内容”に迫る。 [1/5ページ]
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FC町田ゼルビア

J1リーグを戦うFC町田ゼルビア【写真:Getty Images】
監督:黒田剛
2026/27シーズン成績(第7節終了時点):5勝2分
勝ち点:17(1位)
【クリーンな守備と多彩な攻撃】
第7節を終えて5勝2分、勝ち点「17」でリーグ首位。FC町田ゼルビアと聞くと、黒田剛監督が築いた堅守速攻とロングスローに代表される「シンプルで泥臭いサッカー」のイメージが先行しがちだが、今季の内容を見ると単なるパワープレーのチームではないことが分かる。
2025シーズンはファウル総数においてJ1リーグ第4位に位置していたが、2026年のJ1百年構想リーグでは10位まで順位を下げた。今季も8位と、最少ではないものの、決してファウルが多すぎるチームではない。警告数でいえば、第6節時点でFC東京と並ぶ「3」でリーグ最少だ。
攻撃も多彩だ。中村帆高、小川航基、西村拓真、明本考浩、テテ・イェンギと、これまでに5人以上が複数得点を記録しており、特定の得点源に依存しない厚みのあるオフェンス陣を作り上げている。
町田は相手にボールを持たせる展開を得意としているが、自チームが保持しても攻撃を作れる柔軟さも併せ持つ。リーグ第5節・川崎フロンターレ戦ではポゼッション率で上回りながら、小川の2得点で2-1の逆転勝利をおさめている。
その上で、即時奪回からショートカウンターの形に再現性を持たせている。たとえば3-1で勝利した第3節・浦和レッズ戦では、中盤で味方選手がボールを奪った時に相馬勇紀、イェンギ、ミッチェル・デュークの3人がそれぞれのスペースで数的同数(あるいは優位)を作り出していた。
【各ポジションにタレントあり】
その結果、同試合ではシュート総数(12対22)で劣るものの、枠内シュート本数(7対3)で優位に立っている。効率的に相手ゴールに迫れていることがうかがえるスタッツだ。
その中で攻撃を牽引しているのが相馬である。2得点3アシストに加え、第7節終了時点でチャンスメイク数「19」を数える。チーム内2位の中村が記録する「6」を大きく引き離す、圧倒的な決定機創出能力を見せ得ている。
また、GK谷晃生の貢献も特筆すべきだろう。ここまでチームトップの93本にわたるロングボールを供給しており、彼のキックは町田にとって明確な武器だ。先述のとおりポゼッションを主体とするチームではないなかで、後方からのフィードは味方のチャンスになるだけでなく自陣を押し上げる効果もある。
第7節の横浜F・マリノス戦(1-1のドロー)では退場者を出して数的不利を強いられながらも、谷のキックと前線のクオリティに助けられた。
町田は1点を追いかける展開だったが、同点弾は明本が2枚のイエローカードをもらってピッチを去ったあとに生まれている。コーナーキック(CK)からの流れで相馬がクロスを入れ直し、こぼれ球を望月ヘンリー海輝が押し込んだ。そもそもこのCKは谷のフィードに端を発するものだ。
第7節を終えた時点で、開幕から無敗を継続。数的不利でも崩れない守備と、攻撃陣の質の高さ。得失点差+13はサンフレッチェ広島と並びリーグ最多で、攻守のクオリティが数字にも表れている。