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日本代表 8年前

【現場記者の目】明暗分かれた代表定位置争い。存在価値高めた3人、不完全燃焼の2人。その胸中を追う

新たな戦力が顔を揃えたシンガポール戦。柏木陽介や森重真人、酒井宏樹は今後のスタメン争いに向けても手応えを感じている。一方で途中出場となった宇佐美貴史や原口元気は不完全燃焼のまま試合を終えた。

text by 元川悦子 photo by Getty Images

スコアレスドローの屈辱感を払拭

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インパクトを残した柏木陽介【写真:Getty Images】

 先制弾を挙げた金崎夢生(鹿島)を筆頭に、フレッシュな戦力がチームを活性化し、シンガポールを3-0で撃破した日本代表。

 これで6月の2018年ロシアW杯アジア2次予選初戦(埼玉)のスコアレスドローの屈辱感を払拭するとともに、勝ち点13でE組トップを死守。最終予選進出にまた一歩近づいた。

 前向きな勝利から一夜明けた13日、日本代表は次戦の地・カンボジア移動前にシンガポール市内でトレーニングを実施した。

 午前10時半開始予定の練習が雷警報で15分ほど遅れてスタートしたが、前日のゲームで右太ももを打撲した金崎と、ドイツでできた靴ずれが悪化した清武弘嗣(ハノーファー)の2人が欠席。

 21人で前日の先発組、控え組、GKに分かれて調整した。先発組の8人はクールダウンに努め、控え組は岡崎慎司(レスター)や槙野智章(浦和)らが盛り上げて明るい雰囲気の中で5対5などの実戦形式のメニューを消化、1時間程度で切り上げ、足早に空港へ移動した模様だ。

 この日は前日大きなインパクトを残した柏木陽介(浦和)と先制点の起点となるパス出しを見せた森重真人(FC東京)、先発で右サイドを疾走し続けた酒井宏樹(ハノーファー)、逆に後半途中からの出場で持ち味を出し切れなかった佐美貴史(G大阪)と原口元気(ヘルタ)の5人がメディアの取材に応じ、対照的な様子をのぞかせた。

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