香川、ドルトムントと同じポジションで先発か
千葉県内での8日間の欧州組合宿を打ち上げ、5日から6月2連戦(7日=シリア戦、13日=イラク戦)を視野に入れた合宿に突入した日本代表。この日から今野泰幸(G大阪)、山口蛍(C大阪)ら国内組11人が合流し、これまでサポートメンバーだった宇佐美貴史(アウグスブルク)も正式に追加招集されたことから、26人で重要な2連戦に向かうことになった。
同日夕方、試合会場の東京スタジアム(味の素スタジアム)で行われたトレーニングの冒頭では、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が前日とは別人のように激しい身振り手振りで8分半にわたる演説を展開。勝利の必要性を強調した。指揮官を含めてチーム全体にスイッチが入った様子だ。
3月のUAE戦(アルアイン)と対タイ戦(埼玉)の2連戦では、前者が4-3-3、後者が4-2-3-1と基本布陣を変えながら戦ったハリルホジッチ監督だが、今回は今野の復帰もあってUAE戦と同じシステムに戻すようだ。
同日冒頭の練習を見る限りだと、最終ラインは(右から)酒井宏樹(マルセイユ)、吉田麻也(サウサンプトン)、昌子源(鹿島)、長友佑都(インテル)、アンカーに山口、右インサイドハーフは今野、左インサイドハーフに香川真司(ドルトムント)、右MF久保裕也(ヘント)、左FW原口元気(ヘルタ・ベルリン)、1トップは大迫勇也(ケルン)というフィールドプレーヤー10人がファーストチョイスと見られる。
もちろんシリア戦はテスト的な部分も多いことから、違った組み合わせが試される可能性も否定できないが、イラク戦は彼らを起用するプランが基本線と考えていいだろう。
となると、香川は代表でも所属クラブと同じポジションでプレーすることになる。5月20日のドイツ・ブンデスリーガ最終節・ブレーメン戦、27日のDFBポカール決勝・フランクフルト戦の最近2試合のボルシア・ドルトムントは3-1-4-2のような形を採っており、香川はウスマヌ・デンベレと並んで左インサイドハーフに入っていた。そのどちらでも得点をお膳立てしたことから、ハリルホジッチ監督も同じ位置で使ってみたいという気持ちが高まったのかもしれない。
「よりボールに触れる機会が増えると思うし、そこでリズムを作れるのは自分にとっては大きいのかなと。どんどんボールを受けて、前へ出ていくのを繰り返していければ、必ず相手にスキが生まれてくる。シリアもそうだと思うんで、そこは大きなメリット。ドルトムントでもやってるポジションなんで、楽しみですね」と本人も前向きに捉えている。