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スタジアムでの観戦スタイルが多様化するなか、Jリーグ各クラブが進める座席づくりは実に多彩だ。一方でそういった取り組みがあまり可視化できないクラブもある。今回は、J全60クラブを対象に「座席種類数」の少ないクラブをランキング形式で紹介する。※座席種類は各クラブの公式サイトの「座席表」を参照。席数が並んだ場合は、収容数が多い方を上位とする。各データは5/16時点。
1位:アスルクラロ沼津

【写真:Getty Images】
座席種類数:3
本拠地:愛鷹広域公園多目的競技場(収容人数5,110人)
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Jリーグの中で、最も座席種の種類が少ないクラブが、アスルクラロ沼津だ。本拠地「愛鷹広域公園多目的競技場(愛鷹)」では、2025シーズン時点でわずか3種類しか座席が用意されていない。
具体的には、メインスタンド中央部の「SS指定席」、その両脇の「S自由席」、そしてゴール裏の芝生エリアを利用した「A自由席」の3区分。「S自由席」「A自由席」はホーム・ビジターでエリアを分けてはいるものの、基本的にはこの3つだけというシンプルな構成だ。
車椅子席や障がい者割引チケットの設定もあるが、クラブ公式サイトの価格表に独立した区分がないため、ここではカウントしていない。
3種類という座席構成ながら、2025シーズンのJ3リーグ戦では1試合平均3,026人を動員。最大収容5,110人という規模を考えれば、スタンドは比較的埋まっていると言えるだろう。
ただし、スタジアムは静岡県の所有で、クラブ独自の改修や大幅な座席増設は難しいのが現状だ。ゴール裏も芝生席であるため、バリエーションに乏しいのはやむを得ない面もある。
とはいえ、工夫の余地はある。たとえば、同じ静岡県にある藤枝MYFCは、最前列の一部を「蹴っ飛ばシート」として特別価格で販売するなど、小規模クラブなりの“スペシャル席”を導入している。沼津も観戦体験を差別化する仕掛けを検討してもいいかもしれない。
もっとも、現在J3最下位に沈む成績では、まずはピッチ上の改善が急務。勝利の歓喜が増えれば、スタンドの活気にもつながり、新たな席種導入の追い風になるはずだ。
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【了】