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Jリーグ 5か月前

「全く通用しなくて…」あのときとは違う。藤田息吹の経験がファジアーノ岡山の根幹「ずっと積み上げてきた」【コラム】

シリーズ:コラム text by 難波拓未 photo by Getty Images

ファジアーノ岡山 最新ニュース

 ファジアーノ岡山は20日、明治安田J1リーグ第24節でヴィッセル神戸と対戦し、1-2で敗れた。リーグ2連覇中の王者・神戸との一戦に強い思いを持って臨んでいたのがベテランの藤田息吹。試合には敗れたが、初挑戦のJ1の舞台でも岡山のスタイルを体現する34歳の経験は今後の戦いにおいても必要不可欠だ。(取材・文:難波拓未)

 

ファジアーノ岡山が王者・ヴィッセル神戸との間に感じた最も大きな差

ファジアーノ岡山 藤田息吹

【写真:Getty Images】

「内容はトータルで見ると完敗だった」

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 木山隆之監督は試合後の会見で、川崎製鉄株式会社水島サッカー部にルーツを持つヴィッセル神戸との“川鉄ダービー”を総括した。

 2003年に産声を上げた弟の岡山は、1995年に誕生した兄の神戸に、1-2と敗戦。試合終了間際に江坂任のヘディングシュートで1点を返したものの、J1を2連覇しているチームの貫禄を痛感させられた90分だった。チャレンジャーとしてJ1に初挑戦中の岡山が感じた神戸との差。最も大きかったのは、局面での勝負である。

「やっぱり局面で勝たないと、サッカーは自分たちの方に有利を持って来られない。いろいろなものを整えたとしても、ボールを持った時、ボールを持っていない時、どちらのボールになるかわからない時、その3つの局面で劣勢になってしまうと難しい。今日はもうそこがなかなか…」と切り出し、以下のように続けた。

「最後の方に相手が連戦の影響で疲れが出てきて、運動量が少なくなって、強度が落ちてきてからは少し押し戻せた感じはあった。でも、レギュラーメンバーが出ている時には、そこの差を感じた。毎試合テクニカルエリアで試合を見ているけど、やっぱり神戸の選手はたくましいなと正直、感じました」

 岡山のスタイルはハイプレスから始まる。3トップが相手DFにプレッシャーを掛けることでロングボールを蹴らせ、3バックが跳ね返し、中盤でセカンドボールを拾う。このサイクルをJ1でも自分たちから回すことで主導権を握り、下馬評を覆す力強い戦いを見せてきた。

 だが、神戸戦ではそのサイクルを回せなかった。いや、回させてくれなかったという方が正しいか。

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