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Jリーグ 4か月前

伊藤達哉は落胆した。言い訳はたくさんあるが…。川崎フロンターレと強いチームの乖離「苦手としているシチュエーション」【コラム】

text by 編集部 photo by Getty Images

川崎フロンターレ 最新ニュース

 明治安田J1リーグ第26節、アルビレックス新潟対川崎フロンターレが16日にデンカビッグスワンスタジアムで行われ、1-1の引き分けに終わった。2人の退場者を出して2-5で大敗した前節を終え、雪辱を果たすべく臨んだ一戦で川崎が勝ち点3を持ち帰ることができなかったことを、伊藤達哉は悔やんだ。(取材・文:江藤高志)

 

「勝ちたい試合」に勝てない川崎フロンターレ

川崎フロンターレFW伊藤達哉

【写真:Getty Images】

 アルビレックス新潟戦で1ゴールの伊藤達哉が肩を落とした。

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「自分が考える強いチームは、前半終了間際で追いついたりしたら逆転するんですけど。後半、いい時間帯があったし、そこで決め切って、試合もクローズするというのが自分のイメージする強いチームで……。自分たちはまだそこにないなと改めて感じました」

 実は伊藤は新潟戦を前に取材に応じていて、この試合について「自分たちが苦手としているシチュエーションだなと思っている」と話していた。すなわち「この試合、勝ちたいよねという試合です。今までも結構あって。自分の中で、何か言葉にしづらいんですけど、何かあるんです。そういう試合が。結構そういう状況の一つかなと思うので」と説明してくれていた。

 伊藤が言語化が難しいと感じる「勝ちたい試合」を川崎は今季、落とし続けてきた。

 例えば21節のヴィッセル神戸戦。この試合前に首位鹿島アントラーズが敗れていた。神戸戦に勝利すれば勝ち点差を6に縮めることができるという試合だった。AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)サウジアラビア遠征から帰国し、初戦の鹿島戦を落としたあとチームは6戦4勝2分けと負け無しで首位追撃の機運が高まっていた。そんな試合での敗戦に勝負弱さを感じざるを得なかった。

 年間を通してそう何度もあるものではないと覚悟していた大事な一戦はその直後にも訪れる。ACLE出場のため延期されていた15節の新潟戦を消化して行われた第22節の東京ヴェルディ戦だ。前日に首位鹿島が敗れて2連敗を喫しており、その翌日に行われたヴェルディ戦に勝利すれば鹿島との勝ち点差を3に縮めることができ、続く23節では鹿島をホームに迎えることができる。そんな大事な試合でも川崎は勝てなかった。

 勝たなければならない試合という文脈で言うとACLE決勝もその試合に含まれるが、いずれにしても今季の川崎はここ一番で勝てなかった。だからこそ、伊藤はこの新潟戦にかけていた。

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