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Jリーグ 4か月前

「探して見つかった答え」一美和成の可能性を広げた指摘。本能と知性。ファジアーノ岡山で「研ぎ澄まされている」【コラム】

シリーズ:コラム text by 難波拓未 photo by Getty Images

 ファジアーノ岡山は17日、明治安田J1リーグ第26節、ホームで柏レイソルと対戦し、2-1で勝利した。前節のガンバ大阪戦で5試合ぶりに先発復帰した一美和成は、今節でもスタメン出場。フォワードでありながらも献身的であり、知的な守備を披露し、岡山のスタイルを体現してみせた。(取材・文:難波拓未)

柏レイソルに自由を与えないという一美和成の意思

ファジアーノ岡山 一美和成

【写真:Getty Images】

 リベンジの急先鋒は、一美和成だった。

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 ファジアーノ岡山は、柏レイソルとJFE晴れの国スタジアムで対戦。敵地に乗り込んだ前回対戦時は、2-0で敗れていた。負傷離脱者や過密日程の影響もあったが、得意のハイプレスが柏のビルドアップの前に機能せず。何とか2失点で済んだと言えるほど、スタイルの激突で後手を踏んだ。

 失意の敗戦から99日後に迎えた今節、キックオフと同時に岡山がハイプレスで柏に襲いかかった。[3-4-3]のセンターフォワードで先発した一美が相手ボランチを背中で消し、シャドーの江坂任と岩渕弘人が相手センターバックのパスコースを制限するように寄せていく。タッチライン沿いに誘導すると、全体がボールサイドに圧縮して近場のパスコースを封鎖。その動きに合わせて、中央への縦パスをケアしていた一美も藤田息吹や宮本英治と連動して横方向にスライドし、ボールホルダーを囲い込む。

「柏のポゼッションサッカーを相手に、自分たちのハイプレスをもっと出していこうというのは試合前から決めていた」(一美)

 柏に自由を与えないという意思を示すと、開始早々の4分に先制点を強奪する。一美の二度追いで原川力と三丸拡に連続でバックパスを選択させ、岩渕が小島亨介への猛烈プレスで右サイドに誘導。原田亘からの横パスを受けた原川を、岩渕と藤田が挟み込んでボールを奪った。

 切れ目なく攻撃に切り替えると、江坂から一美にボールが渡る。背番号22はペナルティーエリア手前で相手3人に囲まれながらも、巧みな身のこなしでキープ。右から左へ移動した後にパスを出したことで、背番号8の正面が開けた。そして、江坂の股抜きパスから岩渕のゴールが生まれた。

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