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わずかな差の積み重ねがなんと140億円の差に。ドルトムントとシャルケに見る、資金力と成績の関係

text by 本田千尋 photo by Ryota Harada

チケット収入で不利なシャルケ

 次に、2012/13年のドルトムント、2012年のシャルケの売上高の内訳が記載されている。

ドルトムント 305.0  シャルケ 206.8
広告・スポンサー収入           69.3 63.9
TV放映権料                        87.6 64.3
チケット収入                         44.8 34.7
グッズ販売・ケータリング収入   48.5 27.0
移籍金                                  51.6 11.5
その他                                   3.2 5.4

(単位:ミリオン・ユーロ。1ミリオン・ユーロ=約1億4000万円)

 広告・スポンサー収入はさほど差はないが、TV放映権料ではドルトムントがシャルケを大きく上回っている。これは12/13シーズンにドルトムントがCLの決勝戦まで駒を進めたことによるのだろう。

わずかな差の積み重ねがなんと140億円の差に。ドルトムントとシャルケに見る、資金力と成績の関係
収入内訳(12-13シーズン)

 またチケット収入とグッズ販売・ケータリング収入もシャルケを上回っており、Kicker誌によれば、ジグナル・イドゥナ・パークとヴェルティンス・アレーナの収容人数の差とのことである。

 ドルトムントのホームスタジアムは、シャルケのそれに比べて20000ほど席数が多い。どちらのチームも毎試合ほぼ満員となるが、そうなるとどうしてもキャパの多いほうが、数字は大きくなってしまう。移籍金については先程も触れたゲッツェによるものである。

 さらに人件費、負債、メインスポンサー、スタジアム命名権について示されている。

 人件費については、ドルトムントが106.2ミリオン・ユーロ(約148億6800万円)、シャルケが98.3ミリオン・ユーロ(約137億6200万円)。この数字はプロ・サッカー部門だけではなく、アマチュア部門、ユース部門や売店のスタッフ、管理部門といったチームとともに働く全ての人の人件費が含まれている。

 選手、コーチ、監督といったプロ・サッカー部門の人件費は、ドルトムントが87.7ミリオン・ユーロ(約122億7800万円)、シャルケが83ミリオン・ユーロ(約116億2000万円)となっている。少しではあるがドルトムントがシャルケを上回っている。

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