実は超強気、挑発すらしていたザック。日本語訳で隠れてしまったイタリア人指揮官の“真意”

ブラジルW杯に挑む日本代表メンバーを発表した記者会見。実はこのときザッケローニ監督は非常に強いメッセージを発していた。イタリア在住ジャーナリストの手をかりて会見を読み解くと、驚きの真意が浮かび上がってきた。

2014年05月14日(Wed)10時46分配信

text by 植田路生 photo Getty Images
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本当に“ボランチ”で悩んでいたのか?

 5月12日、ブラジルW杯に挑む日本代表23人が発表された。メンバー選考に焦点がいきがちだが、ザッケローニ監督が記者会見で何を語ったのか、そしてその真意はどこにあるのか、考える必要はあるはずだ。

 というのは、23人の発表後、イタリア在住のジャーナリスト・宮崎隆司氏と会話すると、気になる点を指摘していたからだ。それが一つや二つではなかった。イタリア語で実際に何を言っていたのか。宮崎氏の指摘をもとに検証していきたい。

 氏はまず、「悩みどころは、ボランチを1枚多く連れていくかどうかだった」というコメントに違和感を覚えたという。

 ザッケローニは「ボランチ」と訳された言葉について、「Centro-campista(チェントロカンピスタ)」と発言した。これは「MF」という意味で、日本での守備的なMFを意味する「ボランチ」とは意味合いが違う。日本で言う「ボランチ」と表現する場合、イタリア語だと「Mediano(メディアーノ)」あるいは「Centrocampista Difensivo(チェントロカンピスタ・ディフェンシーボ)」となる。

実は超強気、挑発すらしていたザック。日本語訳で隠れてしまったイタリア人指揮官の“真意”
細貝萌を選ぶかどうかという単純な話ではなく、中村憲剛をどうするか【写真:Getty Images】

 日本代表のMF登録4人はすべて「ボランチ」の選手。そういったこともあり、通訳者はわかりやすいようにボランチと訳した可能性はある。

 だが、これが一般的な「MF」を意味していたとすればどうだろうか。現在の日本代表は2列目の選手もFWとして登録されているが、これはあくまで登録上の問題で、2列目はMFともとらえることができる。

 であれば、細貝萌を選ぶかどうかという単純な話ではなく、中村憲剛をどうするか、あるいは1トップタイプを除いた9~10人のMF全体の構成で悩んでいたことも考えられる。そして、前述の発言の直前には「先週末も広島に行った」と言っている。ここも訳していない言葉がある。

 ザッケローニは「最後の最後まですべての試合を見た。例えば広島」と言っている。ここを「広島」とだけしてしまうと、“青山か細貝か”という二元論になってしまうが、果たしてそんなに単純な話であろうか。

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