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香川真司 9年前

番狂わせは困難。喜びを取り戻したドルトムント。昇格組インゴルシュタット戦、香川は先発へ

ブンデスリーガ第2節、ドルトムントはクラブ史上初の1部挑戦となるインゴルシュタットと対戦する。開幕戦ではアウェイでマインツを破る大金星を挙げたインゴルシュタットだが、今回も番狂わせの可能性があるのだろうか?

text by 本田千尋 photo by Getty Images

香川が口にする「楽しい」

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先発が予想される香川真司【写真:Getty Images】

 ボルシア・ドルトムントがやって来る。それだけで十分だった。インゴルシュタットのアウディ・シュポルトパルクでは、既にチケットは完売している。2部にいた昨季は、3度しか売り切れなかった。インゴルシュタットは、2015年8月23日にホームの開幕戦を迎える。そして迎え撃つのは、BVBだ。

 20日付の『キッカー』誌に対して、インゴルシュタット所属のエツチャンは「僕たちは間違いなくアウトサイダーだ」と言う。

 史上初めてブンデスリーガに昇格したインゴルシュタットは、初戦でマインツを0-1で下している。アウェイで番狂わせを演じた。だからと言って、過信したりはしない。ドルトムントとの間に横たわる彼我の差を心得ている。

「(ドルトムントは)本物の、素晴らしい対戦相手だ。僕たちは心臓を芝生の上に投げ出すつもりで戦う。アクセルを全開にしてね。どんな試合も0-0で始まるんだ」

 ハーゼンヒュットル監督は、ドルトムントを「とても速いテンポと高いクオリティを兼ね備えたチームだ。フットボールの喜びに満ち溢れている」と評する。

 プレシーズンから、香川真司は「楽しい」と口にするようになった。香川だけではない。ドルトムントの選手たちもまた「楽しんでやれている」という。開幕戦ではボルシアMGを4-0と圧倒し、新しい監督トゥヘルの下で、ドルトムントは「フットボールの喜び」を取り戻した。

 20日のELプレーオフ、オッド戦の逆転劇は、そうしたメンタルの下支えもあってのことだろう。オッド戦の後でも、トゥヘルによって与えられた役割について、香川は「楽しいです」と手応えを感じている。

 つまりドルトムントがサッカーを「楽しんでやれている」という状況は、インゴルシュタットからすれば、脅威以外の何物でもないだろう。ハーゼンヒュットル監督は「マインツ戦よりもさらに違う試合をもう一度」と意気込む。

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