最大の注目はサネ。19歳の新星が輝きを放つか

　しかしシャルケは、リーグ戦11試合での得点は14となっており、控えめな数字を残している。ギンターが名前を挙げたフンテラールは2得点、ディ・サントは0得点と2トップが得点不足に喘いでいる。『キッカー』誌は、168回目のダービーを「攻撃の喜び対攻撃のフラストレーション」と表現した。

　そこでシャルケで注目が集まっている選手が、サネである。これまでリーグ戦で2トップを上回る4ゴールを挙げ、10月17日のホームに迎えたヘルタ・ベルリン戦では、後半のアディショナルタイムにマイヤーの決勝点をアシストするなど、攻撃の軸として欠かせない存在となっている。サネも「今ではダービーでの得点も望んでいる」と意欲的だ。

　そしてサネは、ダービーを成長の機会とも捉えている。

「誰もが多くの選手から学ぶことができる。最大のライバルからであろうとそうでなかろうとね」

　サネは、実戦のピッチ上で、ピエール＝エメリク・オーバメヤンら傑出したアタッカーから、何かを盗んで学び取ろうとしている。ドイツ代表にも選出されたばかりの新星は、レヴィアダービーへ謙虚かつ貪欲に挑もうとしているようだ。

　7日付の『ビルト』紙は、シャルケ戦のドルトムントの先発予想を次のとおりとする。

【GK】ビュルキ、【DF】ギンター、ソクラティス、フンメルス、シュメルツァー、【MF】バイグル、ギュンドアン、香川、ムヒタリヤン、カストロ、【FW】オーバメヤン。

　5日のELガバラ戦では90分間をベンチで過ごして休養となった香川真司は、先発が濃厚である。

　香川もまた、貪欲にダービーに挑むはずだ。

【了】