長友佑都と森本貴幸の現在地(前編)

『イタリア組の光と陰、そして未来』
言わずもがなセリエAは過酷なリーグだ。たった1試合のパフォーマンスでベンチに追いやられることもざらにある。そんな厳しいリーグで奮闘するジャポネーゼの現在地を探ると共に、彼らの未来を占う。

2012年12月26日(Wed)18時05分配信

text by 神尾光臣 photo Kazuhito Yamada
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苛烈なプレッシャーの中で力を発揮する長友【写真:山田一仁】

【後編はこちらから】 | 【フットボールサミット第9回】掲載

プレッシャーの強いセリエAで戦う2人の日本人選手

 数日前、あるインテルのサイドバックが悲惨な目にあっていた。出場すればサイドを攻められ、ミスの度にスタンドからは罵声が飛ぶ。そしてあまりにも不用意にエリア内で足を延ばし、PKを献上。落ち着きを失った彼はその後に訪れた決定機もフイにし、同点となったハーフタイムでベンチに下がった。

 20日のヨーロッパリーグ(EL)、ルビン・カザン戦でのジョナタンのことである。以来彼は、ずっと出番を失っている。少し前まで、チャンスを与えられた試合で日本人選手が、そういった羽目に陥るシーンを何度も見てきた。そう考えれば、時代は確かに変わった。

 長友がコンスタントにビッグクラブのインテルで試合に出続けているということは、それだけで大したことなのである。ちなみに彼は、そのルビン・カザン戦でロスタイムにビューティフルゴールを決め、土壇場でチームにドローをもたらしている。

 そしてかつては森本もチームでスタメンを勝ち取り、セリエAでコンスタントにゴールを挙げていた。現在はやや低迷しているが、ついに今季でリーグ在籍年数はあの中田英寿に並んだ。近年はレベルの低下が叫ばれているとはいえ、ファンやメディアが一週間ずっとサッカーにかじりつく国はイタリアくらいなもの。

 ピッチ内外で受けるプレッシャーは並大抵のものではない中、今日まで戦い抜いてきた彼らは、今どういう立場にいるのか。そして彼らは今季、どこに向かおうとしているのだろうか。

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