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【独占インタビュー】ゲルト・エンゲルス「Jリーグは『もっと上に行く』というハングリーさが足りない」

text by 羽澄凜太郎 photo by junior soccer editorial staff , Asuka Kudo / Football Channel

「18歳でのドイツ人と日本人の間には多分10倍ぐらいの公式戦経験の差がある」

「高校は誰が移籍する? 誰もないでしょ? 1チーム100人以上のチームだってあるし、50人のチームだってある。50人だって僕は多いと思う。50人中39人は試合に出られるか分からない。もしかしたら39人の中で誰かはずっと試合に出られないかもしれない。

 ドイツは違う。今日本にもプリンスリーグとか色々出来たけど、18歳のドイツ人と18歳の日本人の間には多分10倍ぐらいの公式戦経験の差がある。ドイツは本当にそれぐらい、チーム全員が公式戦を戦うぐらいに試合量がある。日本だとそれが出来てない。

 それと、クラブチームはU-14から始めるクラブが多いね。その前はほとんどがサッカースクールと一緒。今バイエルン・ミュンヘンのトップはほとんどU-12~U-13からずっとバイエルンにいた選手。そういったことが日本はまだ見られない。

 ただ高校選手権は非常に良いものだと思う。色んな経験が出来るからね。でも50チーム以上参加するでしょ? 予選とかを含めると200チームが参加する。その200チームの中に2~3人は良い選手がいる。

 だから各地域200チームの中からベストを選んでまた違うリーグをやるとか、そういったことをドイツではやっている。だからそうやってベストな選手を選出して、30チームもしくはそれより少ないチーム数で選りすぐりを集めてやるべきだと思うね。それで、トップレベルを育てる。それは組織的な問題が大きく関わってくる」

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