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香川真司 10年前

及第点のプレーもレギュラーへ近づいた香川真司。パス本数の少なさが示す今後の課題とは?

text by 内藤秀明 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

後半のパス本数はわずか7本

 ユナイテッドのサッカーの良い悪いは別にして、香川にとって不向きな試合展開だったのは確かだ。なおかつ、アーセナルの激しいプレッシャーも香川を苦しめていた。それでも前半の香川は最低限の仕事をしたと言える。前半のパス成功率は94%。技術の高さを活かしてボールを奪われず、アーセナルプレッシャーの餌食になることはなかった。

 ただ、後半になると段々と試合から消えていってしまった。交代するまでの33分間でのパス本数は僅か7本。しかも成功したのは4本のみだ。よいパフォーマンスの時の香川なら1試合通じて50本を超えることが多い。

 チャンピオンズリーグ・グループステージ第4節レアル・ソシエダ戦でも55本のパスを出していた。単純計算ではあるが、ソシエダ戦では30分間で18本はボールを回していることになる。この7本という数字がいかに少ないかがわかるだろう。残念ではあるが、ギグスとの途中交代は当然の流れだった。

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